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助演女優賞ー余貴美子「ディア・ドクター」

余貴美子
助演女優賞に輝いた余貴美子は、笑顔で受賞の喜びを語る(撮影・浅見桂子)
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【受賞発表記事】

 助演女優賞を受賞した余貴美子(53)は、30本以上の映画に出演しているが、「ディア・ドクター」の撮影現場が最も思い出深いという。「茨城県での撮影でしたが、地元の方々がとても協力的だったんです。豪雨の中、朝まで撮影に付き合ってくださったり、炊き出しをしてくださったり。本当にありがたかったんです」。

 「ディア―」では、主人公がニセ医者と知りながらも黙って支える看護婦を演じた。どの役にも存在感を持って染まり切れる貴重なバイプレーヤーだ。「いつも作品での役割は何かを考えるだけ。わがままなんて言ったら、『やめておしまい』と言われそうで言えません」。女優歴は30年以上だが、手綱を緩めることはない。

 舞台女優としてデビュー。「ヘタ過ぎて劇団をクビになったんです」と笑いながらサラリと振り返る。「(『噛む女』の)神代監督に演技を教えていただきました。そういう意味では映画が基盤ですね」。

 丁寧にキャリアを積み重ねてきた末の今回の受賞。「思いがけないこと。すごくうれしい」と屈託のない笑顔で喜んだ。確かな演技力に加え、飾らない人柄と謙虚な姿勢。だから、ファンからも職人気質の映画スタッフからも愛され続ける。【近藤由美子】

[2009年12月4日 紙面から]

 ◆余貴美子(よ・きみこ)1956年(昭和31)5月12日、神奈川県横浜市生まれ。高校卒業後の76年に劇団自由劇場に入団し、84年に退団。退団後、東京壱組を旗揚げし、演技派として飛躍。88年「噛む女」で本格的に映画デビュー。98年「学校3」に出演し、ブルーリボン賞助演女優賞受賞。ほか「おくりびと」など出演多数。B型。

 ◆「ディア・ドクター」 山あいの小さな村にある診療所。唯一の医師、伊野治(笑福亭鶴瓶)は村人から慕われる存在だ。看護師の大竹(余貴美子)と訪問診療に走り回る日々を送っている。都会から赴任してきた研修医の相馬(瑛太)は戸惑いながらも、伊野を尊敬するようになる。そんな中、伊野は診療を拒む鳥飼かづ子(八千草薫)のことが気にかかっていた。

助演女優賞・選考経過
 余貴美子と「カイジ」などの天海祐希が評価を二分した。「余さんは去年、『おくりびと』で賞を贈れなかったけど、映画界でいい仕事を続けている。映画賞なので、映画で頑張っている人にあげたい」(福島瑞穂氏)「天海さんは下手な芝居を下手にするテクニックがある。上手にやってはいけない演技ができる」(福岡翼氏)。投票では、余が過半数を獲得した。
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石原裕次郎賞・石原裕次郎新人賞とは
 1987年(昭和62)に亡くなった、戦後を代表するスター石原裕次郎さんの遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設。石原プロモーションが運営に全面協力している。その年に最もファンの支持を得て、スケールの大きな作品に贈られるのが石原裕次郎賞。裕次郎さんをほうふつとさせる将来性豊かな、映画デビュー5年以内の新人に贈られるのが、石原裕次郎新人賞(今回は該当者なし)。賞金は各300万円、100万円。




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