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助演女優賞-加賀まり子「神様のカルテ」「洋菓子店コアンドル」

助演女優賞を受賞し感極まる加賀まりこ
助演女優賞を受賞し感極まる加賀まりこ

【授賞式記事】

 「本当にありがとうございます。こういう賞には無縁の女優と思っていたので、ちょっとでも映画の役に立てたのかなと、とってもうれしいです」。加賀まりこ(68)は受賞の喜びをかみしめた。

 デビュー以来51年の芸歴を誇るベテランだが、80年「夕暮まで」でブルーリボン助演女優賞、81年「泥の河」でキネマ旬報助演女優賞を受賞して以来、実に30年ぶりの受賞だった。「みんなの中の1人として認めていただいたことがうれしい」と笑顔で続けた。

 「神様のカルテ」で余命いくばくもない患者、「洋菓子店コアンドル」では注文の厳しい客を演じ、いずれも存在感が際立っていた。「『カルテ』の安曇雪乃という女性は手ごわかった。私は荒波にあっても殺されない女性役が多かったけれど、今回は運命につぶされながらも立ち向かい、絶望の中で希望を見いだす難しい役だった。毎日台本とにらめっこでした」と振り返った。

 ベッドにいる場面が多く、撮影中は「一日中しばられている感じでした」。実際に痛み止めのモルヒネを注射している患者にも会った。「モルヒネが効いている状態で、ひとみがどう動くのか、しゃべる時にどうなるのかが知りたくて、面会させていただきました」。飽くことのない役作りが久しぶりの受賞につながった。【林尚之】

 ◆加賀まりこ 1943年(昭18)東京生まれ。高校在学中にスカウトされ、62年に「涙を、獅子のたて髪に」で映画デビュー。高い演技力と自由奔放な言動から「小悪魔」の異名を付けられ、映画「月曜日のユカ」などで人気者になった。劇団四季「オンディーヌ」で主役を務めるなど、映画、ドラマ、舞台に活躍。80年に映画「夕暮まで」でブルーリボン助演女優賞。

 ◆洋菓子店コアンドル 鹿児島のケーキ店の娘なつめ(蒼井優)は恋人を追って上京し、彼が働いているはずの東京の洋菓子店に行ったが、すでに辞めていた。そこで元天才パティシエ十村(江口洋介)に出会う。なつめは常連の芳川さん(加賀まりこ)たちに支えられながら、店で働き始める。深川栄洋監督。

日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞
  受賞作品/受賞者 記事
作品賞 「一枚のハガキ」
  新藤兼人監督
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監督賞   新藤兼人監督
  「一枚のハガキ」
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主演男優賞   松山ケンイチ
「マイ・バック・ページ」「GANTZ」「うさぎドロップ」
「ノルウェイの森」
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主演女優賞   宮崎あおい
「ツレがうつになりまして。」「神様のカルテ」
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助演男優賞   西田敏行
「探偵はBARにいる」「はやぶさ/HAYABUSA」
「ステキな金縛り」
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助演女優賞   加賀まりこ
「洋菓子店コアンドル」「神様のカルテ」
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新人賞   井上真央
「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」「八日目の蝉」
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外国作品賞 「英国王のスピーチ」
  トム・フーパー監督
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石原裕次郎賞 「探偵はBARにいる」
  橋本一監督
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石原裕次郎新人賞   該当者なし
ファン大賞 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」
  山崎貴監督
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石原裕次郎賞・石原裕次郎新人賞とは
 1987年(昭和62)に亡くなった、戦後を代表するスター石原裕次郎さんの遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設。石原プロモーションが運営に全面協力している。その年に最もファンの支持を得て、スケールの大きな作品に贈られるのが石原裕次郎賞。裕次郎さんをほうふつとさせる将来性豊かな、映画デビュー5年以内の新人に贈られるのが、石原裕次郎新人賞。賞金は各300万円、100万円。




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