大ヒットアニメ映画「君の名は。」で監督賞を受賞した新海誠監督(43)は、ノーネクタイのジャケットに、スニーカー姿で晴れのステージに上がった。「ファンの方がニュースで見たとき、『いつもの新海さんだな』と思って欲しいですから(笑い)」。興行収入は210億円を超え、「ハリウッドだからできるんだと思われていたようなことが、自分たちにもできた。あそこでもできたなら、自分たちにもと思ってもらえたのでは」と胸を張った。
前年受賞者の原田真人監督(67)から盾を贈られ、頭に浮かんだのは、1年で6万枚のキャラ画像と1700枚の背景を描いてくれた200人のスタッフの姿だった。「僕は1枚も描いてはいない。成功に導いてくれたのは優れたスタッフたちです」。石原裕次郎夫人のまき子さんから「私も昔、(53年公開の映画)『君の名は』に出てたのよ」と声を掛けられ、「このタイトルにして良かった」と喜んだ。【森本隆】