<日刊スポーツ映画大賞:外国作品賞・最強のふたり>◇28日◇ホテルニューオータニ

 第25回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が行われた。

 フランス映画「最強のふたり」(エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ監督)が、外国作品賞を受賞した。配給会社ギャガの依田巽会長兼社長CEO(72)が表彰された。「見た人みんなの心に響き、ハッピーになれる作品。今の暗い世相の日本に必要だったからだと思います」と喜んだ。無職の黒人青年と介護される白人の大富豪との友情物語だった。今後についても「我々は、アート系の王道作品を求めて、配給し続けていきます」と、次なる傑作探しを約束した。

 ただ、近年の洋画全体の興収減少については、「中国ほかアジア諸国で大ヒットするハリウッド大作でも、単なるシリーズものぐらいじゃ、日本の成熟した映画ファンの目にとまらなくなってきた。もっと業界を盛り上げていかないといけない」と、警鐘を鳴らした上での、さらなる奮起を誓った。

 ◆最強のふたり

 無職の黒人青年ドリス(オマール・シー)は、事故で首から下がまひした大富豪フィリップ(フランソワ・クリュゼ)の介護者に選ばれる。不採用の証明で失業手当をもらおうと思っていたのだが、採用されてしまった。環境も性格も好みも正反対の2人の間には衝突やハプニングが起こるが、友情が生まれていく。エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ監督。