【大谷昭宏】風化に抗い続ける未解決事件被害者家族 名古屋市西区主婦殺害事件
名古屋市西区のマンションの一室。玄関のたたきには、変色しているが、靴底についた血の痕。食卓のコップも、壁のカレンダーも事件の日のままだ。1999年11月13日白昼、この部屋で高羽奈美子さ…[続きを読む]
元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。
名古屋市西区のマンションの一室。玄関のたたきには、変色しているが、靴底についた血の痕。食卓のコップも、壁のカレンダーも事件の日のままだ。1999年11月13日白昼、この部屋で高羽奈美子さ…[続きを読む]
連日、「闇バイト事件」のニュースにかかわっている。75歳男性は縛られて殺害された。暗証番号を聞き出すため長時間、車に監禁された女性もいる。どれほど怖かったか。背筋が凍る。ここ数年、海外か…[続きを読む]
袴田事件では物的証拠を捏造(ねつぞう)し、福井の事件では証言を捏造する。検察、警察の許し難い不正が、また暴き出された。38年前、1986年に起きた「福井女子中学生殺害事件」で殺人罪に問わ…[続きを読む]
朝日新聞記者の小泉信一さんが亡くなられた。末期がんで余命宣告を受けていたことは知っていたが、折にふれて私の事務所のスタッフに闘病生活を知らせてくれていたし、5日の夕刊に連載「昭和怪事件」…[続きを読む]
この朝、自宅を出た袴田秀子さん(91)の背中はいつになくこわばっていた。だが、数時間後の記者会見で「(弟は)無罪という判決が神々しく聞こえ、あとは涙がとまりませんでした」と笑顔をはじけさ…[続きを読む]
◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)1945年(昭20)東京都生まれ。早大卒業後、読売新聞大阪本社入社。徳島支局、大阪本社社会部。大阪府警担当時には「グリコ・森永事件」を取材。その後、朝刊社会面コラム「窓」担当。87年、同社退社。読売時代の先輩の故黒田清氏とともに黒田ジャーナルを設立。現在は個人事務所でジャーナリズム活動をする。主な著書に「日本警察の正体」「グリコ・森永事件 最重要参考人M」など。