6月13日に地方通算4300勝を達成した森泰斗騎手(43)。当日は「ペースアップして4500勝を目指して、その先は桑島さんの勝利数かな」と話していた。500勝ごとの大きな区切りは通過点で、桑島孝春元騎手が記録した船橋所属騎手歴代2位の4713勝を目標に定めたのだとばかり思っていたのだが…。
昨年7月12日に地方通算4000勝を達成した直後のこと。次の大台を目指すのかという問いには即答を避けていた。「ジョッキーとしてはさらに勝てる騎手になりたいなと。また同世代でも次の道に進んでいるジョッキーもいる。そういうこともそろそろ考え始めなければいけない年なのかなという気持ちもある。これから目標はゆっくり考えたいと思います」。先々週の突然の引退発表を聞いて当時の言葉を思い出した。
10月1日に地方通算4400勝を達成。その当日も4500勝を意識していたが、それを前にむちを置くという。引退の理由などの詳細は今日29日、記者会見で発表するとのこと。足利から移籍して船橋で一時代を築いた名手は次の目標をどこに定めたのか。最後となる今日の騎乗もしっかりと見届けたい。【牛山基康】