先週のジャパンCは海外からオーギュストロダンやゴリアットといった有力馬が来日して、とても盛り上がったと聞きました。最近では外国馬の参戦自体が少なく、0頭という年(19年)もあっただけに、よかったのではないでしょうか。

左からジャパンCを制したドウデュース、2着同着のドゥレッツァとシンエンペラー
左からジャパンCを制したドウデュース、2着同着のドゥレッツァとシンエンペラー

要因としては、世界的にジャパンCの評価が上がってきたのが大きいと思います。以前は「日本で勝っても評価されない」という面がありましたが、日本馬が強くなって海外のレースで活躍したことでレーティングも上がり、昨年には世界一の「ロンジンワールドベストレース」を受賞しました。勝てば種馬としての価値も上げられます。

2年前から東京競馬場で検疫を受けられるようにもなりました。それまではいったん競馬学校に入ってから再び競馬場へ移動する必要がありましたが、環境面からもあまり評判は良くなかったです。こういう“クチコミ”は海外の関係者にも広まると思いますし、今後も「それなら行ってみようか」と考える陣営が増えるのではないでしょうか。

もちろん、褒賞金も魅力です。指定レースの勝ち馬なら、勝てば1着賞金5億円に加えて300万ドル(約4億6500万円)、3着でも賞金1億3000万円に75万ドル(約1億1600万円)が加算されます。さらにはJRAの勧誘活動のおかげでもあるでしょう。

それでもホームの日本馬は強く、今年も掲示板5頭を独占しました。この結果でまた流れが変わってしまうかもしれませんが、これからも華やかなレースであってほしいものです。

角居氏の携わる「みんなの馬株式会社」では引き続きクラウドファンディングを募集している。目指すのは災害に負けない自前のインフラを持つ「オフグリッドホースヴィレッジ」。角居氏は「みなさんのご関心も高く、非常にありがたく思っています。行政ともタイアップして、牧場というよりも『馬がいる安心安全な場所』をつくれたら。クラウドファンディングを通じて知ってもらうとともに、それをベースに動き始めたいと考えています」と呼びかけた。先月31日からスタートして、すでに第1目標の500万円を突破。最終目標の5000万円を目指している。