【データ】仙台育英V 異例の5投手継投 層の厚さを物語る優勝投手14回2/3は過去最少

  • 優勝を果たしガッツポーズする仙台育英2番手の高橋煌稀(撮影・横山健太)
  • 仙台育英・仁田陽翔(22年8月11日撮影)
  • 仙台育英・古川翼(2022年8月18日撮影)
  • 仙台育英・湯田統真(22年8月20日撮影)
  • 下関国際対仙台育英 優勝旗を授与された仙台育英の佐藤主将(撮影・前岡正明)
  • 下関国際対仙台育英 下関国際を破り優勝し、歓喜する仙台育英ナイン(撮影・前田充)
  • 下関国際対仙台育英 仙台育英の佐藤主将(左)は優勝インタビューでスタンドへ向かってポーズを決める。右は斎藤蓉(撮影・上山淳一)
  • 下関国際対仙台育英 優勝を果たし歓喜する仙台育英ナイン(撮影・横山健太)
  • 下関国際対仙台育英 下関国際に勝利し、初優勝を決めた仙台育英ナインはアルプスにあいさつし喜ぶ(撮影・上山淳一)
  • 下関国際対仙台育英 優勝を果たし整列する仙台育英ナイン(撮影・横山健太)
  • 仙台育英対下関国際 仙台育英・佐藤主将(右)は優勝旗を手にナインの整列に戻る(撮影・上田博志)
  • 仙台育英対下関国際 ナインから胴上げされる仙台育英・須江航監督(撮影・上田博志)
  • 仙台育英対下関国際 初優勝し、ナインから胴上げされる仙台育英の須江監督(撮影・上山淳一)
  • 仙台育英対下関国際 仙台育英の須江監督は優勝インタビューで涙ぐむ(撮影・上山淳一)
  • 仙台育英対下関国際 試合を終え、下関国際の坂原監督(右)は仙台育英の須江監督と握手を交わす(撮影・上山淳一)
  • 仙台育英対下関国際 優勝旗を手にする仙台育英の佐藤主将(撮影・上山淳一)

<甲子園データ>

<全国高校野球選手権:仙台育英8-1下関国際>◇22日◇決勝

東北勢の悲願がついに成就した。大会数は春が94回、夏が今年で104回目。中止になった大会があるため、過去の決勝回数は春93度、夏100度。春夏194度目の決勝で、ようやく頂点に手が届いた。

優勝した仙台育英は、異色の全員野球が花開いた。初戦の鳥取商戦で史上初の5人完封リレー、これも史上初のベンチ入り18人全員を使う勝利を挙げた時点ですでに型破りだった。投打ともに飛び抜けた大黒柱はいないが、レベルの高い選手で束になる。全試合継投Vは07年佐賀北の馬場、久保、17年花咲徳栄の綱脇、清水あたりも見せていたが、5人が中心になる投手陣は異例。決勝戦最後に投げた投手を胴上げ投手、大会で最も長い回を投げた投手を優勝投手とすると、優勝投手は14回2/3の斎藤蓉になる。優勝投手がたった14回2/3しか投げないのは前代未聞。チーム5試合以上の優勝では過去最少だった97年智弁和歌山の藤谷俊之(18回)を下回り、層の厚さを物語った。【織田健途】

 

▽決勝戦の主なデータ

◆優勝なしは13県 宮城県勢が初優勝し、全国47都道府県のうち春夏いずれかで優勝したのは34都道府県目。優勝がないのは青森、岩手、秋田、山形、福島、山梨、新潟、富山、石川、滋賀、鳥取、島根、宮崎の残り13県となった。

◆100校目の初V 仙台育英が初優勝。春夏の甲子園優勝経験校は全国で通算100校目となった。

◆満塁本塁打 仙台育英・岩崎が記録。今大会の山田陽翔(近江)が海星戦で打ったのに次いで大会54本目。夏の決勝では94年西原正勝(佐賀商)が樟南戦、07年副島浩史(佐賀北)が広陵戦、08年奥村翔馬(大阪桐蔭)が常葉学園菊川戦で放ったのに次いで4本目。宮城県勢では春夏を通じて初めて。

◆全試合継投V 完投なしの優勝は1925年高松商、97年智弁和歌山、04年駒大苫小牧、07年佐賀北、17年花咲徳栄に次ぎ6チーム目。仙台育英の大会延べ16人起用は07年佐賀北の14人を上回り優勝校最多。

◆2年生胴上げ投手 最後に投げたのは2年生の高橋。最近10年では13年高橋光成(前橋育英)19年岩崎峻典(履正社)に次ぐ3人目。

◆30代優勝監督 仙台育英・須江監督は39歳。00年以降の夏では他に04、05年香田誉士史監督(駒大苫小牧=33、34歳)08年西谷浩一監督(大阪桐蔭=38歳)16年小針崇宏監督(作新学院=33歳)がいる。

◆無失策試合 今大会5度目。決勝では07年広陵-佐賀北戦以来15年ぶり。

 

【まとめページ】仙台育英「白河越え」東北勢悲願の初V 記事&各界から祝福の声たっぷり