大阪桐蔭の世代NO1左腕、前田悠伍の夏終わる「中身濃い高校野球でした」主将の務め全う/大阪

  • 履正社対大阪桐蔭 6回表履正社2死満塁、打者森沢(後方左)を前に、投手前田(手前左)と話す捕手南川(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 前田(手前)は力投も甲子園へあと1勝届かなかった(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 6回表履正社2死満塁、前田(手前)は森沢を二ゴロに仕留める(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 6回裏の攻撃を前に、大阪桐蔭の西谷監督(右)は前田(中央)に耳打ちする(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 試合を終え、履正社福田(左から3人目)と抱き合って健闘をたたえ合う大阪桐蔭前田(同4人目)(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 履正社に敗れ、目頭を押さえる大阪桐蔭前田(左から2人目)。右は西谷監督(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 履正社に敗れ、目を押さえる大阪桐蔭前田(左から2人目)。同4人目は西谷監督(撮影・上山淳一)
  • 履正社対大阪桐蔭 履正社に敗れ肩を落とす大阪桐蔭・前田悠伍(撮影・石井愛子)
  • 履正社対大阪桐蔭 履正社に敗れ肩を落とす大阪桐蔭ナイン、前田悠伍(左から2人目)(撮影・石井愛子)
  • 履正社対大阪桐蔭 履正社に敗れ肩を落とす大阪桐蔭ナイン、前田悠伍(右手前)(撮影・石井愛子)

<高校野球大阪大会:履正社3-0大阪桐蔭>◇30日◇決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム

大阪桐蔭の世代NO・1左腕・前田悠伍投手(3年)の最後の夏は大阪・舞洲で終わった。ないまぜの感情を胸にベンチを出た。

投げ負けた相手エース福田を笑顔で祝福。泣き崩れる仲間たちには肩を抱き「ありがとう」と言った。8回3失点。エースとして勝たせることはできなかったが、主将の務めをまっとうした。

4強入りしたセンバツ後は6月中旬まで実戦を離れ、コンディション調整に専念。今大会で投げたのは4回戦の1度だけ。実戦不足は否めなかった。序盤、得意球のチェンジアップのブレーキが悪く、バットに当てられた。2回に内野ゴロで1失点。4回は3安打で2失点した。6回の打席前、西谷浩一監督(53)に「前田に任せたからな」と伝えられた。代打はない。最後までいけ-。強いメッセージを受け取り、本来の姿を取り戻していったが、もう遅かった。大エースは「悔しいの一言です」と唇をかんだ。

「いろいろな舞台を経験させてもらい、主将もやらせてもらった。中身の濃い高校野球でした。技術も気持ちの面でも成長できた。いいときも悪いときもあり、うまくいかないことの方が多かったです」。

2年春にセンバツ優勝。「ドラフト1位当確」とも言われる評価だったが、最上級生になってからは細かい故障も続き、ベストを出せずに悩む日々だった。今秋のドラフトの目玉になるのは確実。注目を浴び続けた左腕は「上に向けてやっていきたいです」と短く言った。【柏原誠】

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