鶴岡東・日下心が自身初2打席連発「チャンスで決めきれる打撃を」次戦は春8強の青森山田と激突
<春季高校野球東北大会:鶴岡東7-4聖和学園>◇14日◇1回戦◇石巻市民球場
春季高校野球東北大会が開幕した。今春センバツ8強の青森山田(青森2位)は聖光学院(福島1位)にサヨナラ勝ちで8強に進んだ。6回からリリーフ登板したエース右腕・関浩一郎投手(3年)が4回3安打無失点と好投し、捕手の橋場公祐主将(3年)がサヨナラ犠飛で応えた。鶴岡東(山形1位)は日下心内野手(3年)が2本塁打の大暴れで、聖和学園(宮城3位)に勝利。秋田商(秋田2位)弘前学院聖愛(青森1位)仙台育英(宮城1位)盛岡大付(岩手2位)も8強に駒を進めた。
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初戦から大暴れだった。鶴岡東の3番日下は初回から2打席続けて安打を放つ。さらに、2-2の5回1死走者なし。「先頭が倒れたのでとにかく塁に出る意識だった」。1ストライクからの2球目、高めスライダーを捉えた当たりは左翼席への決勝ソロ。これで終わらない。7回先頭でも、再び左翼へ高校通算19号。自身初となる2打席連続本塁打に表情を緩めずダイヤモンドを1周。「内心はすごくうれしかったです」と、試合後にようやく笑顔を見せた。
不調をはねのけた。山形県大会では打率4割7分1厘と絶好調だったが、東北大会までの練習試合は「安打が出ずフライアウトが多かった」。焦りにつながり、選球眼にも悪影響を及ぼした。修正のきっかけは、佐藤俊監督(52)がくれた。「(打撃の)スタンスが狭くなっている」と指摘された。東北大会最初の打席で結果を出し、2本塁打を含む4安打2打点と打ちまくった。
次戦は今春センバツ8強の青森山田と激突する。「次も強いチームがくるので、チャンスで決めきれる打撃をしたい」と主軸の責任を口にした。【木村有優】
▽聖和学園・三浦広大主将(3年) 守備では後半の粘り強さ、打撃は決めきる力がまだまだ足りなかった。東北大会が決まってからの練習は油断や甘い部分があった。この経験を踏まえて、日頃から負けても悔いが残らないような全力練習に励んでいきたい。