東の強豪フィリーズ、日本市場に参戦へ 既に日本専属スカウト配置 有力選手繰り返しチェック
ストーブリーグの幕開けを告げるGM(ゼネラルマネジャー)会議は7日(日本時間8日)、目立った動きがないまま終了した。フアン・ソト外野手(26=ヤンキースFA)ら大物選手をはじめFA市場が解禁となった中、ナ・リーグ東地区の強豪フィリーズが日本人市場に本腰を入れて参戦することが分かった。
地区優勝を飾った今季を含め3年連続でポストシーズンへ進出したフ軍が、08年以来の世界一へ向けて日本人市場の開拓に乗り出していた。過去に井口資仁、田口壮が所属したとはいえ、両選手ともそれまでにメジャーで実績を残したうえでの移籍。これまで日本から直接のルートで獲得したことはなかった。だが、ドジャース大谷だけでなく、山本、カブス今永ら次々に日本人選手が活躍してきたこともあり、近年は日本に専属スカウトを置くなど補強戦略を拡大。メジャー関係者によると「今年は数多くのスカウトが日本で何度も視察した」と、編成部門のトップクラスが巨人菅野智之投手(35)、ロッテ佐々木朗希投手(23)ら有力選手の直接チェックを繰り返した。
22年にはワールドシリーズに進出したものの、アストロズに屈し、あと1歩で世界一には届かなかった。ハーパー、ターナー、シュワバーらメジャー屈指の攻撃力を持つだけでなく、資金力も潤沢。ド軍をはじめ、日本人選手の「西海岸志向」がささやかれる中、今オフは、東の強者フ軍が日本人市場でも存在感を発揮しそうな気配だ。(サンアントニオ=四竈衛)