東京五輪メンバーは?プレミア12結果から独自予想

東京五輪前の最後の国際大会が終わった。17年夏から発足した稲葉ジャパンの最終形態はどうなるのか-。選考期間は半年以上残されているが、日刊スポーツでは現時点での五輪代表を予想した。

五輪はメンバー24人になる。前回五輪の08年北京五輪は投手10人、野手14人の構成だった。だが分業制がさらに加速した現在では、投手の枚数が増える可能性はある。その状況下で今大会のメンバーでは、唯一無二の4番となった鈴木は野手陣では当確だ。またセットアッパーとして救援陣の中核を担い、先発としての汎用(はんよう)性もある山本も投手陣では筆頭候補といえる。いぶし銀だが国際試合での適応力があり、控え捕手もできる近藤、内外野をこなせる外崎も堅い。

今大会にコンディションなどの理由で選出されなかったが、菅野、千賀、柳田も能力的には当確。プレミア12より、パワーアップした侍ジャパン・東京五輪バージョンが見られそうだ。

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東京五輪メンバー入り予想

 

◎当確(90%以上)

○有力(60~89%)

▲可能性あり(30~59%)

△微妙(1~29%)

-判定不能

 

【「プレミア12」メンバー】

<投手>

岸▲「永遠の縦割れ王子」

今大会は発熱で出遅れたが、当初は先発3本柱の1人。制球力は大きな魅力

 

山岡▲「ファッションスライダー」

宝刀スライダーで中継ぎ起用も可能。ただ、今大会では失点するケースが目立つ

 

大竹△「まいっちゃわない右腕」

大会直前の追加招集組。内をエグるシュートは外国人打者に有効もライバル多数

 

山口-「DOSKOI右腕」

今大会の先発主戦格。ポスティングシステムを使用して大リーグ挑戦を目指す

 

山崎◎「守護神兼広報部長」

侍ジャパン常連で今大会も守護神。東京五輪でも9回を任される可能性は十分

 

甲斐野○「東洋の魔男」

追加招集組ながら大会では快投を連発。一躍、「勝利の方程式」入りを果たした

 

今永◎「わーたしハーマのサウスポー」

日本球界屈指の先発左腕。今大会に限らず代表戦で結果を積み重ね、存在感大

 

大野雄▲「はんなりサウスポー」

先発だけでなくロングリリーフもできる貴重な左腕。高橋遥らとの争いになるか

 

高橋礼○「ライジング礼」

大会使用球に難なくアジャストしたサブマリン。ライジングボールで評価高める

 

山本◎「投げるヨシノブ」

先発、中継ぎ両方で高パフォーマンスが可能。セットアッパーのエース格候補

 

中川▲「ポリバレント左腕」

リリーフを本職とする左腕の中ではライバルを1歩リードか。今大会でも安定

 

嘉弥真△「投げるカンムリワシ」

左のワンポイントリリーバーとして機能。ただ24人枠入りには猛アピールが必要

 

田口△「安定のグッチ」

合宿から盛り上げ役としても貴重な存在。ただ、左腕リリーバーの争いは激しい

 

<捕手>

小林▲「世界のコバタイム」

世界基準の強肩が武器。巨人でコンビを組む菅野との相性を買われる可能性も

 

会沢○「鯉の御守り」

強打が売り。投手とのコミュニケーション能力にもたけ、大会終盤は主戦捕手に

 

甲斐○「侍キャノン」

「甲斐キャノン」が頼もしい。先発マスクに向けて打力をさらに向上させたい

 

<内野手>

山田哲○「あんたがたトリマン」

一塁起用も可能。菊池涼が大リーグ挑戦を決めた場合、当確ランプが灯る可能性

 

源田○「坂道の源さん」

球界屈指の遊撃守備力は評価が高い。守備固めとしても重宝できる魅力あり

 

浅村○「イヌワシの稲垣」

24人しか選べない五輪枠の中、一塁二塁DHで先発できるポリバレント力に期待

 

菊池涼-「世界三大キクチ」

ポスティングシステムを使用して大リーグ挑戦へ。もし日本球界に残れば当確組

 

外崎○「場所を選ばず奏でるリンゴスター」

内外野を高いレベルで守れるユーティリティープレーヤー。パンチ力と走力も

 

坂本勇◎「遊撃の巨人」

日本球界屈指の強打者。チームリーダーの役割も担うべき主軸。心配は故障だけ

 

松田宣▲「ぎんぎらぎんにさりげなくない、熱男」

代表でも「熱男」は健在。声とハッスルプレーで盛り上げるも来季37歳シーズン

 

<外野手>

近藤◎「侍ジャパンのコンチャン」

ムービングボールに対応できるミート力、選球眼で存在感。有事の際は捕手も

 

丸▲「お助け丸」

離脱した秋山の代役として3年ぶり代表入り。大会終盤は3番を任されるまでに

 

周東▲「侍フェラーリ」

驚異的な快足で盗塁を量産。ただ、東京五輪24人枠に代走要員を入れられるか

 

吉田正▲「マッチョ、マッチョマ~ン!」

強振が繰り出すパンチ力も大きな売りだが、外野手枠争いのライバルは強力

 

鈴木◎「Seeya!suzuki」

侍ジャパンでも4番として完全覚醒。5ツールプレーヤーとして欠かせぬ立場に

 

秋山-「小泉進次郎と球友」

不動の1番は大会直前、右足骨折で無念の離脱。今オフの大リーグ挑戦が濃厚

 

 

【「プレミア12」メンバー以外】

<投手>

菅野◎「サラブレット右腕」

シーズン中からの腰痛もあって今大会は選出されず。体調が万全ならエース格

 

千賀◎「ゴースト・フォーク」

疲労蓄積で今大会は辞退。160キロに迫る直球と「お化けフォーク」で先発の柱

 

則本昂○「マー君の後継者」

今年3月に右肘手術して出遅れたが、18年まで5年連続パ・リーグ奪三振王

 

松井裕○「若き100セーブ左腕」

左肘違和感で今大会は選出辞退。守護神、セットアッパー候補の左腕は数少ない

 

森▲「NEWERA的右腕」

守護神候補としての実力は山崎と双璧。中継ぎとしても選出の可能性は十分

 

高橋遥▲「アニキが惚れた左腕」

先発系の左腕として150キロに迫る直球の威力は日本球界屈指。滑り込み選出も

 

<捕手>

森▲「小さな大番長」

コンディションの問題もあってか今大会は選出外。DHもできる強打は魅力

 

<内野手>

山川▲「DOSKOI大砲」

2年連続パ・リーグ本塁打王。今季43発を放った規格外のパワーは捨てがたい

 

岡本▲「乳歯が抜けたビッグベイビー」

三塁候補の中でもっとも伸びしろ大。急成長が続けば一躍、東京五輪行きもある

 

<外野手>

柳田◎「超人ギータ」

左膝裏痛に加え、11月には右肘手術。それでも体調が整えば外野有力候補の1人

 

筒香-「日本の空高く」

日本球界が誇る主砲だが、今オフの大リーグ移籍が確実。五輪出場は厳しいか

その他の写真

  • 日本対韓国 MVPに選ばれ表彰される鈴木(手前左)(撮影・滝沢徹郎)