<NMB48新澤菜央の興味新しん>
NMB48の“しんしん”こと新澤菜央(26)が、思い出の地を巡る“聖地巡礼”の旅。グループ創設時からエースとして引っ張ったOG山本彩(31)が、卒業コンサートを開いた大阪・吹田の万博記念公園へ、安部若菜(23)とともに訪ねた。山本が卒業したのは2人がアイドルになったばかりの頃。当時、そして今、2人は山本の背中にどんな思いを抱いているのか。【取材・構成=阪口孝志】
- 一面のコスモスを背にポーズをとるNMB48安部若菜(左)と新澤菜央(撮影・白石智彦)
★「最初で最後かみしめた」
2018年10月27日、山本の卒業コンサートが万博記念公園東の広場で開催された。新澤と安部は後ろからその姿を目に焼き付けていた。
新澤は「会場も広いし、覚えることも多かったので、自分が出たライブの中で一番パニック。でも、彩さんと一緒に最初で最後の『夢は逃げない』をやらせていただいて、かみしめてました」。
- 18年10月、山本彩卒業コンサートで「夢は逃げない」を歌うNMB48山本彩(右)、左端は新澤菜央
★「客席より見ていた気が」
安部は「一番後ろから彩さんの背中を見てたんですけど、圧倒されるくらいのオーラで『私もいつかこんなんなれるんかな』って。客席より彩さんを見ていた気がします」と言う。
安部は同年1月、新澤は同年7月に加入。加入後すぐに山本の卒業となったが、山本がプロデュースした研究生公演「夢は逃げない」を残してくれた。
- 万博記念公園のコスモス畑でポーズをとるNMB48安部若菜(左)と新澤菜央(撮影・白石智彦)
新澤が「『夢は逃げない』の初日公演メンバーに、彩さんが『しんしん、いい』って選んでくださった。人生が変わったレベルでいろんなことが順調にいった。恩人。大きな出来事で感謝してます」と言えば、安部も「卒業コンサートで『夢は逃げない』で1列になって歌うところがあるんですけど、隣に彩さんがいて緊張したのと気持ちが入ったのを覚えています」。
- コスモスを見るNMB48新澤菜央(左)と安部若菜(撮影・白石智彦)
山本の姿勢は2人に大きな影響を与えた。ハードスケジュールでも楽屋で一切きつそうな姿は見せず、グチも言わないプロ意識。卒業後も、メンバーに気付かれないよう、こっそりライブに足を運び、差し入れだけ残してそっと帰る。「カッコイイ」。理想とする姿がそこにある。
- コスモス畑で振り返るNMB48安部若菜(左)と新澤菜央(撮影・白石智彦)
★「手本となる姿勢見せ続ける」
あれから6年がたった。
安部は「彩さんが7~8年先輩。今の10期生にとっての私たちと、私たちが彩さんを見ていた関係が同じくらいの歴になった。自分もちゃんとお手本となる姿勢を見せ続けたい。彩さんは忙しくても声をかけてくれた。そういう心遣いはまねしたい」。新澤も「彩さんの時代のメンバーはほぼいないけど、彩さんにもその時代を知ってるファンの方にも『NMB変わってないな』と思っていただけるグループでありたい」と誓った。
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◆新澤菜央(しんざわ・なお) 1998年(平10)8月2日生まれ、兵庫県出身。チームB2。18年7月に6期加入。19年9月、正規昇格。20年3月「だってだってだって」で初選抜。“あざとかわいさ”を武器に活躍中。身長156センチ、血液型B。愛称は「しんしん」。
◆安部若菜(あべ・わかな) 2001年(平13)7月18日生まれ、大阪府出身。チームB2。18年1月にドラフト3期加入。20年1月、正規。同10月「恋なんかNo thank you!」で初選抜。身長159センチ、血液型O。愛称「わかぽん」。落語、読書、料理など多才。12月6日に小説第2作「私の居場所はここじゃない」発売予定。
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◆万博記念公園 1970年(昭45)の日本万国博覧会(大阪万博)の跡地として整備された。総面積約260ヘクタールの敷地に、岡本太郎氏がデザインし建てられた「太陽の塔」を中心とした「自然文化園」は、四季折々の自然と風情を楽しめる。お祭り広場や緑地広場では、さまざまなイベントが開催される。入園料は大人260円。小・中学生80円。午前9時30分~午後5時。毎週水曜日休園(休日にあたる場合は翌日)。