山下智久、ドラマGP史上初2冠 主演&助演男優賞

<第19回日刊スポーツドラマグランプリ受賞者発表>

 「第19回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」で、山下智久(31)が初の2冠を達成した。TBS系「アルジャーノンに花束を」で主演男優賞、フジテレビ系「5→9~私に恋したお坊さん~」で助演男優賞をダブル受賞した。充実の1年を振り返った。

 ドラマグランプリ史上初のダブル受賞。山下は「こんなにうれしいことはないです!」と喜んだ。

 昨年4月期「アルジャーノンに花束を」で、28歳だが知能は6歳の知的障害者という設定で、後に手術で高い知能を手にする難役を演じた。「何かが足りないというわけではなくて、何も知らなかった子供に戻る気持ちでした」。同年10月期の「5→9~私に恋したお坊さん~」で石原さとみ(29)演じる英会話学校講師に求婚する僧侶役。「『月9』の王道ラブストーリーで、みんながストーカー気質の男を応援してくれるか不安でした。できるだけチャーミングに演じようと心掛けました」。

 演技ずくめの1年だった。両ドラマの合間に公開中の映画「テラフォーマーズ」の撮影があった。「去年はずっと撮影してました。役の落差もすごく、大変でした。葛藤もありましたが充実した年でした」。

 映画共演した先輩から演技の姿勢を学んだ。「伊藤英明さん、山田孝之さん、小栗旬さん。みんな周りに流されない強い『自分』を持っているんです。自分も、ある意味、人の目を気にせず、少し押されたくらいじゃ倒れないくらいの『山下』でありたいですね」。課題が明確になった。

 前回受賞は初の主演作、05年日本テレビ系「野ブタ。をプロデュース」。10年前から何が変わったのか。「1つの役に対し、設定をたくさん考えるようになりました。経験を積み重ねていくうち、少しずつです。3歩進んで2歩下がる感じです」と話す。「難しいことにも体当たりでぶつかっていきたい。けがしたら、治してリハビリして、またぶつかっていけばいい。骨折が治ると、骨が強くなるっていうじゃないですか。失敗を恐れず進んでいきたい」。充実の1年を経て、挑戦は終わらない。【横山慧】

 ◆山下智久(やました・ともひさ)1985年(昭60)4月9日、千葉県生まれ。08年明大卒。96年にジャニーズ事務所入り。05年日本テレビ系「野ブタ。をプロデュース」でダブル主演した亀梨和也とのユニット「修二と彰」で「青春アミーゴ」がミリオンヒット。ドラマはTBS系「クロサギ」、映画は「あしたのジョー」などに主演。11年にNEWS脱退後ソロに。174センチ。血液型A。

 ◆「アルジャーノンに花束を」 原作は米作家ダニエル・キイスが1959年に発表したSF小説。設定を現代の日本にしてリメーク。山下演じる主人公白鳥咲人が、天才ネズミのアルジャーノンとの出会いをきっかけに知能を向上させる手術を受ける。主人公と恋仲になる研究者を栗山千明、主人公と一緒に花の配送業者で働く同僚を窪田正孝、工藤阿須加らが演じた。

 ◆「5→9~私に恋したお坊さん~」 原作は少女漫画雑誌「Cheese!」で10年から連載されている漫画家相原実貴氏の「5時から9時まで」。石原演じる英会話講師の桜庭潤子はニューヨークに憧れていたが、山下演じる僧侶の星川高嶺から一目ぼれされる。嫉妬深く、ストーカーのようにしつこく求婚する星川と、戸惑いながらも徐々に気持ちが動く潤子の変化を明るく描いた。

 ◆ドラマグランプリ 3月24日から4月1日まで日刊スポーツのホームページ「ニッカンスポーツ・コム」やスマートフォンサイト「ニッカンエンタメ・プレミアム」、携帯サイト「ニッカン芸能!」、宅配読者会員サイト「ニッカンポイントクラブ」などで昨年4月から今年3月までに放送された連続ドラマを対象に「主演女優賞」「主演男優賞」「助演女優賞」「助演男優賞」「作品賞」を選ぶアンケートを実施。各期(4、7、10、1月)ごとのベスト5、各部門計20人(作品)を候補とした。投票総数は2254票。男性が716票、女性が1538票。10代以下が32票、20代58票、30代204票、40代748票、50代869票、60代以上が343票だった。

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