木村文乃ドラマGP助演女優賞で「99・9」4冠
<第21回日刊スポーツ・ドラマグランプリ受賞者発表>
女優木村文乃(30)が「第21回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」の助演女優賞に輝いた。TBS系「99・9-刑事専門弁護士-SEASON2」で東大出身の頭のいいエリート弁護士を巧みに演じた。同作は主演男優、助演男優、作品賞にも輝き4冠。木村は「チームにいたから頂けた賞」と喜んだ。
木村はトロフィーを手にすると「何よりうれしいのは松本潤さん、香川照之さんと一緒に受賞できたこと」と笑顔を見せた。また「視聴者の皆さんがこの作品が大好きで、応援したかった結果、選んでいただいた。私が受賞というより、このチームにいたから頂けた賞」とひかえめに喜んだ。
演じたのは、東大在学中に司法試験に合格した元裁判官のエリート弁護士。理屈っぽい設定だった。「難しかったです。頭がいい設定なので、長くて難しいせりふを、すべてを分かっている風に演じるので」。SEASON2から参加した苦労も少なくなかったようで「1から出ている皆さんに、上から目線で言う役。心苦しかった」と明かした。
頭のいい設定の一方で、主人公に振り回されてコミカルな面も見せる難役でもあった。「実はコミカルな部分は、大抵は聞いていませんでした。ぬけている部分と優秀な部分も共存がいいのかと常に自問自答。でも、そういう面もあって人間だと、今回学びました」。そして、正直に「やりにくかったです」と笑った。
撮影中の印象的なエピソードを聞くとチームワークの良さがかいま見えた。「松本さんがご自身の撮影後も残ってくれて『(私の収録を)見てたよ』と声をかけてくれました。その一言に座長の居方を学びましたし、心強かった。香川さんのアドバイスがなければできなかった表現もたくさんありました」。
最後にもし、0・1%でも可能性があるなら挑戦したいことを聞くと「バックパッカー。世界中を旅して知らないことを知りたい」。女優として今後の挑戦を聞くと「女優としてより、人としてかっこよく生きていたい」ときっぱり。ひかえめな受賞の言葉と違い、威勢の良さに大物女優の素質を感じた。【中野由喜】
◆木村文乃(きむら・ふみの)1987年(昭62)10月19日、東京都生まれ。06年映画「アダン」のヒロインで女優デビュー。同年「風のダドゥ」で映画初主演。同年NHK大河ドラマ「功名が辻」や08年NHK連続テレビ小説「だんだん」、12年「梅ちゃん先生」に出演。特技は乗馬。164センチ。血液型AB。