【宝塚】月組新トップ“遅咲き”鳳月杏は「フェニックス」天紫珠李と新コンビ本拠お披露目開幕

  • 西部劇をベースにした芝居に臨んだ月組新トップ鳳月杏(左)と、相手娘役の天紫珠李(撮影・村上久美子)
  • 鳳月杏(中央)風間柚乃(手前左)ら芝居巧者が「西部劇」ベースの芝居に臨み、新生月組がスタート(撮影・村上久美子)
  • 人気スター風間柚乃(最前列)礼華はる(2列目右)彩海せら(同左)ら月組男役を従えて、大階段で踊る新トップ鳳月杏(撮影・村上久美子)

宝塚歌劇団の月組新トップ鳳月杏、新トップ娘役天紫珠李が16日、兵庫・宝塚大劇場で、本拠地お披露目となる「ミュージカル・クエスト『ゴールデン・リバティ』」「Takarazuka Spectacular『PHOENIX RISING(フェニックス・ライジング)』-IN THE MOONLIGHT-」の初日を迎えた。

入団19年目、色香漂う立ち姿は“男役の教科書”とも評される鳳月。大野拓史氏が作・演出の芝居では「西部劇」に臨んだ。

舞台は19世紀後半のアメリカ。鳳月は、列車強盗団「ワイルドバンチ」生き残りのジェシーにふんし、ライマンと名乗る男から鉄道が運ぶ国庫の金貨を盗み出す計画に引き込まれる。実行の最中、手違いから銃撃戦となり、かばんを抱えた謎の女アナレアを発見し、助けたことから、サーカス団へ紛れ込み、事態は思わぬ方向へ進んでいく。

アナレアには天紫がふんし、同じく謎めいたライマンは、芝居に定評のある人気スター風間柚乃が好演。鳳月、天紫、風間ら、芸達者がそろう新生月組の船出らしい活劇を展開した。

ショーは野口幸作氏の作・演出。鳳月は06年入団の92期で、研19(入団19年目)。研18(18年目)でトップに就いた大空祐飛(宙組)北翔海莉(星組)らを上回り、トップ制度固定後では、最も遅咲きの就任となった。そんな、下級生時代から長らく男役芸を磨いてきた鳳月を「フェニックス・鳳凰」になぞらえ、不死鳥がアジアを中心に各国をめぐる様を描いた。

宝塚公演は12月25日まで、東京宝塚劇場では来年1月25日~3月9日まで。