天海主演作への出演は初めて。「まだ何も始まってないのにドキドキしちゃって」とほほ笑むと、「天海さんとて聞いただけでドキドキしちゃいましたし、天海さんが紅子役をやるっていうことに関しては、もっとびっくりしました」という。
実際の共演シーンはなかったが、「ごあいさつに行かせていただいて、もう美しかったです!」と目を輝かせた。「しかも、覚えていてくださって」とし、「3学年違うし、組も違うのですが、覚えていてくださったのがすごくうれしかったです」と続けた。
共演した大橋については「本当にあれぐらいの年の子がいてもおかしくないのですが…」とほほ笑むと、「私は独身で子供がいないので、本当だったらいるんだろうなと思いながら、なんていい子なんだろうと思っていました」。
大橋の活躍は認識していた。「だから、こっちの方が勝手に親近感を持ってしまいました」とし、「いつもテレビで顔を見ているので、すんなりと『こんにちは』みたいな感じでした」。その上で「実際に共演しても、テレビのイメージそのままでした」と続け、「いつもとっても暖かくて、人懐っこい子で、とても良い空気を作ってくださって、やりやすかったです」と最大級の賛辞を送った。
同作は寓話(ぐうわ)的だ。幸運な者だけが銭天堂にたどり着け、紅子が選んだ駄菓子を食べると願いがかなう。だが、食べ方や使い方を間違えると大変なことになる。「たとえ願いがかなったとしても、自分を律することができないと不幸なことが起こるという二面性が、この映画のメッセージだと思います」。
自身については「本当に小さなことなんですけど」と前置きしつつ、「明日は大事なお仕事があるから、今日はお酒を我慢しなくちゃと思っても、そういう時に限って、なんかすごく飲みたくなったりとかはありますよね」とエピソードを語った。
90年に宝塚「ベルサイユのばら」でデビュー。ここをスタートとすれば、来年デビュー35年となる。だが、「考えたことがなかった…」という。「振り返ったことがあまりなかったですけど、そうなんですね」と続け、「マイペースでやらせていただいていたので、ちょっと頑張っていかないとなと思います。あまり考えないで来てしまいました」と自然体をうかがわせた。
同作を「大人の自分が見ても面白くて、楽しめました」とし、「親子はもちろん、お友達同士や大人だけでも楽しんでいただけたる物語でもあるので、幅広く楽しんでいただける作品だと思います」と表した。
「欲はやっぱり苦しいものですよね。そういう感覚もすごく表現できているので、幅広い年代で楽しめると思います」と続け、最後は「とにかく、紅子さんを本当に皆さんに楽しんで見ていただきたいです」と訴えた。