片岡愛之助、オネエキャラで助演男優賞

[2014年5月8日7時10分

 紙面から]<第17回日刊スポーツドラマグランプリ受賞者発表>

 「第17回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」助演男優賞は、TBS系「半沢直樹」に出演した片岡愛之助(42)が受賞した。主人公と敵対する金融庁エリート黒崎をオネエキャラで演じた。最初は戸惑いもあったが「やって良かった」と振り返った。全文を読む

 愛之助は「ターニングポイントになった作品です」と振り返った。歌舞伎では既に人気俳優だったが「半沢直樹」で全国的な人気を得た。「オネエキャラと聞いて、さすがに無理かなと思いました。でも役者としていろいろな役に挑戦することも必要と、させていただくことにしたけれど、どこまでやっていいのか、視聴者がどう見るか、不安もありました」。

 ふたを開けてみると、黒崎が独り歩きする人気ぶりだった。「視聴率にも驚きました。みんなが1つになって生み出した奇跡のようなドラマで、私も携わって良かったと思いました。道行く人に『黒崎さん』と声を掛けられたり、当時始めたブログのコメントでも8割から9割が『黒崎さん』と言ってくる。本当は片岡なのにね」と苦笑いした。

 強烈な印象を残したが、演じる上で気を付けたことがあった。「下品な役でも品がなくちゃいけない。父(片岡秀太郎)からは『普段が大切』と教わってきた。いかに引き出しを多く持っているか、普段の行いが芸にも出る。本当に歌舞伎役者で良かったなと思いました」。

 もともと休みがなかったが、半沢効果で仕事量が増え、ますます休みが取れなくなった。「役者冥利(みょうり)に尽きます。こんな賞もいただけて『半沢』は思い出に残る1ページになりました」と笑顔を見せた。【林尚之】

 ◆片岡愛之助(かたおか・あいのすけ)1972年(昭47)3月4日、大阪生まれ。子役で活躍後、81年に13代目片岡仁左衛門の部屋子となり、片岡千代丸で初舞台。92年に片岡秀太郎の養子となり、6代目愛之助を襲名。上方舞の楳茂都(うめもと)流4世家元も務める。三谷幸喜作・演出の主演舞台「酒と涙とジキルとハイド」が上演中。愛称はラブリン。血液型B。

 ◆ドラマグランプリ

 3月20日から28日まで日刊スポーツのホームページ「ニッカンスポーツ・コム」やスマートフォンサイト「ニッカンエンタメ・プレミアム」、携帯サイト「ニッカン芸能!」と宅配読者の携帯会員サイト「ニッカンポイントクラブ」などで昨年4月から今年3月まで放送された連続ドラマを対象に「主演女優賞」「主演男優賞」「助演女優賞」「助演男優賞」「作品賞」を選ぶアンケートを実施。各期(4、7、10、1月)ごとのベスト5、各部門計20人(作品)を候補とした。投票総数は2154票。男性が727票、女性が1427票。10代以下が45票、20代101票、30代263票、40代823票、50代655票、60代以上が267票だった。

 ◆「半沢直樹」

 直木賞作家池井戸潤氏の小説「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」が原作。13年7~9月放送。型破りな銀行マン半沢直樹(堺雅人)が、金融庁の黒崎(片岡愛之助)や大和田常務(香川照之)ら銀行内外の敵に立ち向かう。大阪が舞台の1~5話では半沢が5億円の不良債権回収に奔走、支店長らと戦った。東京が舞台になる6話から120億円もの損失が出ることが分かった老舗ホテルの経営再建などを任された。

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