瓦工場爆発で男性死亡 ガス窯原因か「爆発音した。ガス臭い」従業員らから119番 愛知・高浜
29日午後4時ごろ、愛知県高浜市二池町5丁目の瓦製造販売「鬼長(おにちょう)」の工場で「爆発音がした。ガス臭い」と従業員らから119番があった。碧南署によると、瓦を焼くためのガス窯が爆発したといい、巻き込まれた従業員の杉浦真さん(60)=同市=が死亡した。署が原因などを調べている。
署によると、直前に、杉浦さんが別の従業員に「窯の調子が悪いので見に来てほしい」と電話していたという。鉄骨2階建ての工場壁面などが破損した。
近くに住む中学3年の長谷川葉乃さん(15)は当時、自宅で留守番をしていたといい、「『バーン』と大きな音がして、扉が揺れるほどの振動があり、びっくりした」と振り返った。現場近くに行くと、コンクリートやガラスの破片が多く散らばっていたという。
パート戸嶋薫さん(55)は「子どもを塾に送ろうと家を出るとすごい爆発音が聞こえた。吸ったら有毒だと感じる重い臭いがした」と不安な表情を浮かべた。
名古屋鉄道によると、爆発でそばの線路内に建物の一部とみられるものが飛び散り、三河線碧南-刈谷市間の上下線で運転を一時見合わせ、約4千人に影響した。
現場は、名鉄高浜港駅から南に約700メートルの住宅街。(共同)