維新・馬場伸幸代表「後悔のない9年間」大粒の涙で最後の記者会見「まあ、しんどいことも…」

退任が決まっている日本維新の会の馬場伸幸代表は29日、国会内で最後の代表会見に臨んだ際、記者の問いかけに涙をみせ、何度もハンカチでぬぐうシーンがあった。

同党では現在、4人が立候補した代表選が行われており、12月1日に新代表が選ばれる。馬場氏は「今、野党にとっては大チャンスが到来している。私の感覚では来年は(衆参)ダブル選挙になる可能性が高まっている。新代表におかれては、選挙対策にとりくんでいただき万全の態勢で来年を迎えることにも力を注いでほしい」と注文をした。

その後、記者に代表として誇れる実績ややり残したこと、反省点を問われると「誇れることはあまりないですね」と苦笑いしながら「2015年12月におおさか維新の会幹事長を拝命し6年やった。2021年に(維新の)共同代表に就任し2年前から代表になりましたが、この間、非常に、(党内で)離合集散もありましたし、紆余(うよ)曲折もありました。そのときそのときで、できることは一生懸命やってきたと思いますし、みんなが支えてくれましたので…」と、涙声で語った。

「後悔のない9年間、ちゅうんですかね」と言葉を絞り出した馬場氏は「今、(党は)いろいろいわれていますが、私は維新がそんなひどい状況になっているとは思っていない。2017年(の選挙で)、11人しか当選しなかった時は、今よりもっとひどかった」と振り返り「リスタートしていける。そういう状況と思う」と述べると涙を抑えきれずハンカチでぬぐった。

新代表に対して「ある意味、私は路線を継承してほしいし、1地域政党で終わるような政党にはなってほしくない」とも語った。

「代表が涙ぐむのは見たことがない。どういう涙なのか」と記者に問われると、目を真っ赤にしながら「まあ…しんどいこともありましたね…楽しいことも多かったし。(幹事長就任からの)9年のことが走馬灯のように頭を回っている。そういう状態ですね」と言って、再度、ハンカチで顔を覆った。

会見を終える際には、「議員を辞めるわけではないので、またあちこちでお会いすることもあると思いますので」と報道陣に呼びかけ、最後の代表会見を終えた。