ありがとう森泰斗!ラスト騎乗は2着、胴上げで3度宙に舞う「無事に終わってホッとしています」
ラストライドは2着-。騎手引退を発表していた船橋の森泰斗騎手(43)は29日の船橋12Rで1番人気ラップランドに騎乗。最後の直線で先頭に立とうかというところを外から強襲してきたグロリアンズタイムに差され、3馬身差の2着に終わった。
最後の舞台は1周半の船橋2200メートル。最初の直線を3番手で通過すると、スタンドからは拍手が沸き起こった。2周目の3角で手が動いたが、そこから盛り返すとファンのボルテージが上昇。一瞬、最後を勝利で締めるのかと思わせたほどだった。ゴール後はより大きな拍手。ラップランドとともにスタンド近くまで引き揚げてくると“タイトコール”に変わり、鞍上はヘルメットを取って一礼。笑顔でファンに感謝した。
後検量を終えると本馬場で騎手仲間と記念撮影。その後に3回、胴上げで宙に舞った。森騎手は「無事に終わってホッとしています。最後、勝ちたかったですけどね。最後まで競馬は甘くないなということで。ただ今日は割と悔いのない騎乗ができて、4勝もさせていただいて、締めくくりとしては良かったんじゃないかなと自分なりには思っています。最後、皆さんすごく声援を送ってくださったり、今日乗った調教師さんたちも涙を流してくださった方もいらっしゃって、本当にありがたかったですね。早いレースからたくさんのファンの方に来ていただいているなというのを感じました。今後どういう形になるか分かりませんが、ファンの皆さんともお会いできたらなと思います」と笑顔で締めくくった。
◆森泰斗(もり・たいと)1981年(昭56)1月11日、千葉県生まれ。千葉県騎手会所属。98年4月に足利の佐藤和伸厩舎所属でデビュー。同18日に宇都宮3Rで初騎乗、同20日に宇都宮6Rで初勝利。00年に引退、01年6月に同厩舎所属で再デビュー。北関東の競馬廃止により、05年6月に船橋の松代真厩舎所属で南関東デビュー。15~16、19~21年に全国リーディング、14~16、18~22年に南関東リーディング獲得。地方通算2万8333戦4448勝、中央通算210戦11勝。重賞はヒガシウィルウィンで制した17年東京ダービー(S1)など71勝。