日高町・阿尾 共栄丸でイサギ数釣り 入れ食い25~35センチ55匹
<乗合船FISHING>
中紀・日ノ岬沖でイサギの数釣りを楽しもうと5日、日高町・阿尾港の乗合船「共栄丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で出た。
海上は風波があり、上層でムロアジなど他魚の猛襲があったものの、イサギ自体の活性はよかった。終盤には底潮が流れだし、良型イサギの食いが活発になった。終盤は連掛けまじりの入れ食い状況が続き、竿頭は25~35センチを55匹釣り上げた。この時期の数釣りとしては満足いく釣行だった。【中村和嗣】
午前6時前、水深約37メートルで底が磯場のポイントに入った。海は波があり、風も吹く中、右舷に入り脇山船長から「底を取ったら7~14メートル上を釣って。釣れ出したらだんだん上層を狙っていって」と指示を受け、仕掛けを投入。底潮が速いので、イサギは浮いてこないと思い、しばらくは底付近にまき餌を集中する。
20分ほどすると、まき餌が効きだしたようで、徐々にイサギが釣れだす。船尾の伊東俊二さん(明石市)が、25センチ前後を3連掛けしたのを皮切りに、右隣では下針にオキアミの刺し餌をつけて釣っていた斉藤靖さん(堺市)も、26、30センチを連掛け。その後も次々と25~27センチを取り込んでいく。
記者の竿先にもブルブルとアタリがきて26センチをゲット。その後、少しずつタナを上げていくと、午前8時ごろ、ゴンゴンゴンと今までにない食いアタリで竿が絞り込まれた。「大型か」と期待しながら浮かせてくると25、32センチのダブル。30センチ超の刺し身級に思わず笑みがもれる。
さらに数投後には、水面で強烈な横走りをみせた35センチのヤイトカツオもゲット。船中も活気がみなぎる。
だが、1時間ほどして潮止まりを迎えると、状況が一変。上層にムロアジが猛襲。イサギの活性が悪くなった。30分ほど様子を見るが、状況は変わらずポイントを移動する。
午前11時過ぎ、最後に入ったポイントで、鈍かった底潮が適度に流れだした。すると魚も正直でイサギの活性も急上昇。サイズも今までよりひと回り大きい30センチ級が釣れだした。
左舷では福田浩之さん(河内長野市)が、33センチの良型を釣り上げた。「やっといい型が釣れだしたな」と福田さん。その後も入れ食い状態に突入した。
隣の斉藤さんも、26~28センチの3連パーフェクト掛け。「イサギはアジと違って引きが強いので面白いです」と話してくれ、その後も数を伸ばしていく。
そして納竿前には「数を釣りたいのでサビキだけで手返し重点で釣っている」という船尾の伊東さんに、グイグイと竿を絞り込む食いアタリ。浮かせたのはこの日最長寸の35センチだった。これには伊東さんも納得顔。
記者も最後に27~28センチを3連発。ほかの人たちも納竿まで30センチ級まじりのイサギを釣り続け、十分に数釣りを堪能した。竿頭は伊東さんで25~35センチを55匹だった。今後はサイズアップも見込め、数、型とも、大いに期待できそうだ。
【今後の見通し】イサギは25~30センチの数釣りが中心だが、越冬に向けてサイズも大きくなり30~35センチ級も増えて、脂の乗った40センチ級も狙える。また、食いが渋いときや、型を狙うにはオキアミの刺し餌を下針に付けると有効。この日は波が高く船中に取り込む手前でのばらしが多かったので、マイネットも用意した方がよい。
【問い合わせ】共栄丸【電話】0738・64・2318。乗合船料金は1万3000円(餌、氷、仕掛け1つ付き)。出船時間は要確認。貸し竿は電動リール(竿受け付き)が2000円、手巻き用1000円。
【交通】阪和自動車道の御坊ICを出て右折。野口新橋を渡り、県道26号を走って財部の信号を右折し国道42号を北へ。JR紀勢本線の紀伊内原駅前の信号を左折。県道189号、同24号を走り、阿尾港へ。