ジャマイカそり使えず出場危機に出た東京の下町人情
ボブスレー女子2人乗りに出場するジャマイカ代表キリアシス・コーチが辞任したと14日、ジャマイカ連盟がツイッターで発表した。英BBC放送(電子版)は予定のそりを使えない可能性を指摘、国産そりを開発する「下町ボブスレー」プロジェクト推進委員会の国広愛彦委員長は15日、求められれば支援できる準備態勢を整える方針を示した。
キリアシス氏はドイツ出身で、06年トリノオリンピック(五輪)ボブスレー女子2人乗りの金メダリスト。BBCは、使用予定のそりを含む用具は同氏の持ち物のため、競技参加に暗雲が垂れ込めていると報じた。国広委員長は「ジャマイカが支援を要請してきた場合に備えそりとメカニックは会場周辺に待機している」と話した。
東京都大田区の町工場が中心となった推進委はジャマイカ連盟と「下町ボブスレー」で五輪参戦する契約を16年7月に結んだが、昨年12月に航空機の遅配トラブルもあり、ジャマイカはラトビア製ソリを使い、好成績を挙げた。推進委は下町ボブスレーの使用を促すも応じず、開幕前に本番では使用しない旨を伝えられた。ボブスレー女子2人乗りは20日に競技が始まる。