乾&三井組は逆転メダル圏、ミス後退も僅差“4位”
デュエットで予選のテクニカルルーティン(TR)が行われ、日本の乾友紀子(25=井村シンクロク)三井梨紗子(22=東京シンクロク)組は93・1214点、フリールーティン(FR)との合計187・5214点でロシア、中国に次ぐ3位で決勝に進んだ。もっとも決勝に持ち越すTRではミスもあり、銅メダルを争うウクライナを0・0144点下回った。16日(日本時間17日午前2時開始)の決勝で2大会ぶりのメダル奪還を狙う。
まさかのミスが出た。乾、三井組は前半から勢いある演技をしたが、後半に同調性に欠ける場面があった。2人ともに「後半のミスが悔しい」と口をそろえた。予選は3位通過も、決勝に持ち越すTRの得点は93・1214点。ライバルのウクライナに逆転され、0・0144点差の“4位”で決勝に進出した。
前日14日の予選FRでは完璧な演技で、ライバルのウクライナ、スペインを上回り3位につけた。幸先の良いスタートを切っていただけに、手痛いミスとなった。井村ヘッドコーチ(HC)も「93点台の後半とひそかに思っていた」と皮算用が狂ったことを認めた。
日本は前回ロンドン大会で初めてメダルなしに終わった。日本水連は04年アテネ大会後に若返りの方針で交代させた井村HCを2年前から再起用。選手たちは日本、中国で計14個の五輪メダルをもたらした井村HCによる1日12時間の猛練習に耐えた。粘り強さと執念はどこにも負けない。
ウクライナとの差はわずか。乾が「最後はどれだけ勝ちたいか、気持ちの勝負」と言えば、三井も「やることはやってきた。全部出し切りたい」とたくましく言い切った。決勝の16日は井村HCの66歳の誕生日。最高のプレゼントを贈る。
◆シンクロの競技方式
予選のフリールーティン(FR)とテクニカルルーティン(TR)との合計点で上位12組が決勝に進む。日本時間17日午前2時開始の決勝で再びFRを行い、TRとの合計で優勝を争う。