【ボートレース】山口剛のこだわり「4センチと塩ひとつまみ」逆境も質の高いスタート見せろ

<ボート担当・網孝広>

7月オーシャンCは茅原悠紀が優勝。27日からSGメモリアル(丸亀)が始まる。今回は大村の優勝戦1枠で2着に敗れた山口剛(41=広島)に触れる。

山口剛(2024年7月撮影)
山口剛(2024年7月撮影)

大村でのSGは、山口がTR2nd1回戦1枠でコンマ01のFに散ったグランプリ以来。苦い思い出を乗り越えるような快走だった。準優はコンマ04、優勝戦はコンマ10。見事だった。

「あのフライングは4センチなんです。景色は鮮明に残っている。逆に4センチの差を見極められるようになれば、大丈夫じゃないですか」。ペナルティーで23年の山口は一般戦回りとなった。その間、ひたすらスタートを磨き“4センチ”にこだわり続けた。それがあったからこそのSG優出2着だった。

いつだったか、彼の実家の話を聞いた。子どもの頃から焼き肉店を手伝った。「チャーハンとか作ってました。子どもに作らせて塩の量を間違えましたと。でも、食べに来た人はそれがすべて。子どもがひとつまみ多く塩を入れた、では許されない」。その事例をスタートに例えるところが、ウイットに富んだ山口らしい。「一緒なんですよ。たまたまじゃなくて、いつやっても、同じ塩の量をパっとつかめるようにしないと」。

19日の宮島でコンマ02のFを切った。まさかのF1本持ちで臨むメモリアルだが、逆境に強いのも周知の事実だ。「4センチ」と「塩ひとつまみ」。この状況でも質の高いスタートを仕掛けられるか。山口の真骨頂を見せてほしい。

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