【ボートレース】早々にセット交換禁止の大村ボート 「整備の最終手段」は中間整備

<公営担当・東和弘>

6月の尼崎SGグラチャンに端を発した、ボート界の「セット交換騒動」も、落ち着いてきた。先日の丸亀SGメモリアルでは、峰竜太をはじめ、何人かの選手がセット交換を行っていた。

一方で、いち早くセット交換禁止を打ち出した大村では、7月のSGオーシャンカップ以降もセット交換は禁止のまま。現行エンジンは6月に初降ろしされたが、下位級のパワーから抜け出す兆しがないエンジンがすでに何基かある。

大村ボートレース場(2015年3月撮影)
大村ボートレース場(2015年3月撮影)

本体整備について、大村で走る選手はどう考えているのか? 地元の若手レーサーが低調機を手にした時の段取りを教えてくれた。「伸びがなければ、キャリアボデーの交換。出足がなければ、ピストン、ピストンリングの交換を考えます。それで駄目なら、最後はクランクシャフトでしょうね」。オーシャンカップの際も、この手順で部品交換したレーサーが存在した。今後、ファンが整備情報を見る際、交換された部品によって選手の意図を推測しやすくなった。

ちなみに、これらの整備で変化がなければ…。「その後の中間整備に期待するしかない」。中間整備といえば、びわこ、浜名湖などが“変身力”を持っていることで有名。非開催日に整備士が何度も部品交換を行えば、パワー上昇に転じる可能性がある。今後の大村では、これまで以上に、中間整備の注目度が高まりそうだ。

☆セット交換 エンジン本体のピストン2個、ピストンリング4本、シリンダーケースをまとめて交換すること。交換部品は以前に使用された素性のいいエンジンから用意されることが多く、エンジンが別物に生まれ変わることも。

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