【ボートレース】峰竜太「老い」受け入れてシフトチェンジ 次のステージは「クレバーさで勝負」
<ボート担当・網孝広>
今年もあと1カ月余り。ボートレースが最も盛り上がる季節が始まる。今回は峰竜太のお話です。
峰は来春40歳になる。にわかには信じ難いが最近、「老い」を口にする。「リアルに感じる。もっとできてましたもん。低下は間違いない」。
賞金ランクは5位(18日現在)。ダービーは優勝戦1枠で4着。直後の多摩川G1、2日目DR戦1枠は2着。レース後、笑みを交えながら、また「老いを感じます」と話したという。
峰のイン連敗は記憶にない。一方で、6コースから突き抜けることもある。俊敏性も切れ味も、何ら変わらないように映る。
「老いを拒否するようなトレーニングはしていない。抗うより受け入れながら、レースのクレバーさとかで勝負したい」。本人の中では、すでにシフトチェンジしている。「全盛期の感動はもう味わった。NO・1とかですね。これからは、いぶしながら味を出していく。違う峰竜太を見せたい」。
数々のドラマを見せてくれた男は、次のステージに向かっている。
「お金はまた別。そこにフォーカスしていない。僕らの仕事は、人にどれだけ魅力を与えられるか」。自分を見て感動する、自分を見てレーサーを志す-。そういう人々を何よりも大切に思っているのだろう。
「若い頃から思ってましたよ。新庄剛志みたいな、人気のある人になりたいって。僕は大谷翔平みたいな感覚はない。無理だし」。“新庄”という名前が、いかにも峰に似合う気がした。
チャレンジCが昨日開幕。敬遠球をサヨナラ打-。そんな芸当は峰にしかできないだろうな、と思ってしまう。