【競輪】防府リニューアルイベント大盛況! 4500人来場/敢闘門の向こう側
2年間の改修工事を終えた防府競輪場が、リニューアルオープンする。5日にはオープニングイベント「防府けいりんこどもまつり」が開催された。
イベント開始1時間前に競輪場に到着すると、駐車場は満車状態。キャラクターショーの整理券を求めて親子連れの行列ができるなど、今までの競輪場ではお目にかかることがなかった光景が広がっていた。オープン時には、すでにステージ前は黒山の人だかり。あいさつもほどほどに、さっそく山口県の伝統行事「餅まき」が行われた。
場内には、選手会山口支部による「チャリ氷」のブースが設置された。自転車をこいでかき氷を作る珍しさもさることながら、無料で振る舞われるとあって大盛況。子供たちに応援されると、選手も足を休めることなくガリガリと氷を削っていた。
午後からは、今年デビューした新人5選手によるトークショーが行われた。ここで本領を発揮したのは、自称「ビッグマン」こと藤井優希(25)だ。底抜けに明るいキャラクターを生かして、じゃんけん大会の仕切りまでこなすマルチな才能を発揮。子供たちのリアクションも抜群で、早くもファンを増やしていた。
メインイベントは若手による模擬レース。事前に1着当てクイズも行われており、鈴なりのファンがバンクを見つめた。当初はエキシビションだからとリラックスムードだった選手たちも「まるでG3みたいな雰囲気」で徐々に緊張の面持ちに。中でもただ1人、S級からの出場となった渡口勝成(27)は「自分の子供も見に来ているので、絶対に勝ちたい」と鼻息が荒かった。結果は新人の野村賢(20)がまくって1着ゴール。この時点で野村はまだ本格デビュー後の白星がなく、これがうれしい地元での“初V”となった。
主催者発表によると、この日は子供を中心に約4500人が詰めかけた。以前の閉鎖的なスタンドとは一変。入り口には遊具が並び、入場門もなくシームレスで開放的な空間が演出されている。
本場開催は9日のF2モーニング7を皮切りに、21日からはS級選手に加えてガールズ選手も登場する「山頭火賞争奪戦」が、そして11月1日からは年に1度のビッグイベントのG3「周防国府杯争奪戦」が開催される。同一G3開催7連覇の記録に挑戦する地元の清水裕友をはじめ、全国トップクラスの精鋭が覇を競う。33バンク特有のスピードバトルを、ぜひとも現地で体感してほしい。
【中嶋聡史】