【競輪】伏見俊昭、切れ味戻った 準地元で気合も入る/ヤマコウ
<松坂競輪:施設整備等協賛 ザ・レオニズカップ>◇G3◇2日目◇15日
午前中に雨が上がり肌寒い松阪競輪場だったが、11月中旬にしては暖かく、選手たちが談笑しているシーンをよく見かけた。小西誠也支部長と5Rで1着を取った伏見俊昭も、楽しそうに話している。小西の方が落ち着いており、先輩のように見える。しかし、実際は伏見が1つ上だった。「これほど実績があって、こんなにフレッシュ感を感じるのは伏見が一番やな」と謎の褒め言葉を言うと「たまには(日刊に)取り上げて下さいよ~」と、うれしそうだった。
伏見はかつてプリンスと呼ばれ、女性ファンの人気は絶大だ。ただ、天然なので、いつも私たちにイジられていた。先行日本一を巡って村上義弘と争っている選手なのに、雑誌の取材で私とうっちー(内林久徳氏)を新築の家に招き、無断で風呂に入られたり、トイレを使われたりしても、笑って済ませるなど器が大きい選手だった。
そんな彼が48歳になっても、切れが戻ってきたことは喜ばしく「ここ2年、落車をしてないのが大きい」と表情は明るい。1着インタビューも伏見の時は人が多く「いつまでも人気があるな」と言うと「13年間松阪で練習してるので、みんな知り合いでした」と落とすことも忘れなかった。
2予7Rは高橋晋也の番手を回る。高橋は防府の落車で肋骨(ろっこつ)を痛めて体調面が心配されたが、初日の動きを見ると問題なさそう。48歳で外並走まくりを決める選手はそんなにいない。準地元で気合も入るだろう。(日刊スポーツ評論家)