鹿島、リバープレートに守備能力で大差/秋田豊
<クラブワールドカップ(W杯):鹿島0-4リバープレート>◇3位決定戦◇22日◇アブダビ
差を挙げるとしたらキリがない。個の能力、キックの質、スピード、タッチ数、テンポなど、サッカーにかかわるほとんどの能力がリバープレートは優れていた。アジアと南米トップクラブの実力差だろう。
最も差を感じたのは守備能力だ。特に相手DFピノラ。マークする選手への距離感が日本と違っていた。わずか10~15センチの差だが、ボールが入った瞬間、厳しいチェックが入る。距離が近い分、少しのミスも逃さずボールを奪い、逆襲につなげていた。マークする選手の距離を縮めることは容易ではない。予測能力や相手のちょっとした動きを察知する能力があるから、それができる。
ただ、鹿島アントラーズもけが人が出て、海外移籍で主力が抜けてもトップのレベルを維持できている。これこそがクラブ力。営業部門も含め、すべての人がチームが勝つことを最優先に考えている。0-4大敗で4位。だが、ここから日本に持ち帰るものは、計り知れないと確信している。(日刊スポーツ評論家)
殴り合わずびびった、話にならん球際の弱さ/秋田豊
一番の敗因は慢心、守備も攻撃も甘甘ずくめ/秋田豊
◆秋田豊(あきた・ゆたか) 1970年8月6日、名古屋市生まれ。愛知高―愛知学院大を経て93年鹿島入り。4回のリーグ優勝などに貢献。98、02年W杯日本代表。名古屋、京都を経て07年に引退。10年京都、12年町田の監督を務める。J1通算391出場、23得点。