殴り合わずびびった、話にならん球際の弱さ/秋田豊
<東アジアE-1選手権:日本0-1韓国>◇18日◇韓国
球際の強度が、話にならないくらい弱かった。この年代は、韓国のように激しくて厳しく来られる相手との経験が少ない。特に前半は、ほとんどの選手がまともに戦えず、ビックリした状態で試合に臨んだ。ボールを持つのが怖いと思ってプレーした印象がある。相手CKの時は、対人マークだけに集中してボールの動きは目に入らない。だからボールにアタックできず、何度も競り負けた。
日韓戦は特別と言われる。歴代の日本代表選手は、日韓戦でもまれて成長を遂げてきた。結果はともかく、殴り合ってなんぼの戦い。激しい攻防の中で、どれだけ自分のプレーを出すか、どれだけ強い気持ちで挑むかが醍醐味(だいごみ)なのに、びびって臨むのでは話にならない。
最後に。私事ですが、今回をもって日刊スポーツ評論家を卒業します。来季からはJ3盛岡の監督としてJ2昇格を目標に戦います。辛口の評論が多く、いろんな方に不愉快な思いをさせたと思いますが、日本サッカーが良くなることを誰よりも強く思っています。これからは評価される立場となりますが、しっかり結果を出したいと思っています。長い間、お世話になりました。(日刊スポーツ評論家)
殴り合わずびびった、話にならん球際の弱さ/秋田豊
一番の敗因は慢心、守備も攻撃も甘甘ずくめ/秋田豊
◆秋田豊(あきた・ゆたか) 1970年8月6日、名古屋市生まれ。愛知高―愛知学院大を経て93年鹿島入り。4回のリーグ優勝などに貢献。98、02年W杯日本代表。名古屋、京都を経て07年に引退。10年京都、12年町田の監督を務める。J1通算391出場、23得点。