セルジオ越後「ちゃんとサッカーしなさい」

【セルジオ越後】4得点は少なかったんじゃない インドネシアは話題先行、差は簡単に埋まらない

日本対インドネシア 後半、ゴールを決め、チームメートと喜び合う菅原(左から5人目)(撮影・足立雅史)
日本対インドネシア 後半、ゴールを決め、チームメートと喜び合う菅原(左から5人目)(撮影・足立雅史)

<W杯アジア最終予選:インドネシア0-4日本>◇15日◇C組◇第5戦◇ジャカルタ

日本代表(FIFAランキング15位)が、欧州からの国籍取得選手で固めたインドネシア代表(同130位)を4-0と一蹴した。

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両国のレベルの差は大きかったね。日本の4得点は少なかったんじゃない。チャンスの数では五分五分だったけど、蒸し暑い完全アウェーの中、内容は日本が完全に上回っていたね。

雨で重いピッチの中、焦らず足元でつなぎ、ダイレクトで落としたり、インドネシアが反則ができないペナルティーエリア付近までうまく運んだ。前掛かりになったぶん、カウンターで脅かされたけど、特に前半に鈴木が決定機を防いだのが大きかった。

けがの谷口、上田の不在も心配されたけど、選手層では問題なかった。とにかく守田の運動量はよかった。ゴールも決めたけど、あれだけどの局面にも顔を出せば、この試合のMVPをあげたくなるよ。途中出場で点を取っていた小川も、先発になってもオウンゴールとはいえ、点に絡んだ。初出場の大橋は、わずかな時間でもアピールはほしかったけどね。

インドネシアは、代表の半数近くがオランダから国籍変更という話題が先行していたけど、選手のレベルがそこまで高いわけじゃない。国際的には知られていない選手が多いでしょ。オランダで生活しているけど、そこで代表に選ばれないから、国籍を変更したのかもしれないしね。

もちろん、以前よりは強くなったし、将来性はある。だけど、若い年代の育成を含めて、日本とインドネシアの国内リーグの差はそう簡単に埋まらない。代表も急には強くはならない。その差を日本が示せたのは、よかったんじゃない。(日刊スポーツ評論家)

 ◆セルジオ越後(せるじお・えちご) 1945年7月28日、サンパウロ生まれ、日系2世。18歳で名門「コリンチャンス」とプロ契約。右ウイングとして活躍しブラジル代表候補にも選ばれる。72年来日。藤和サッカー部(現:湘南ベルマーレ)ではゲームメーカーとして貢献。辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多い。

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