青森山田・檀崎「光栄」J1札幌で稲本背番号17に

第97回全国高校サッカー選手権大会で、2大会ぶり2度目の優勝を達成した青森山田が15日、凱旋(がいせん)帰郷した。MF檀崎竜孔(3年)は、2得点を挙げて3-1と勝利した流通経大柏(千葉)との決勝から一夜明け、次は内定しているJ1北海道コンサドーレ札幌での開幕スタメン奪取を目標に掲げた。早朝からのテレビ出演に加え、都内からバスで約8時間半の長旅。出迎えたサッカー部の仲間や学校関係者約500人に感謝の意を伝え、優勝の実感をかみしめた。

冷たいみぞれが吹き荒れる中、青森山田イレブンが熱い歓声で迎えられた。決勝で2得点したMF檀崎は「大きなことを成し遂げた実感が湧いてきた。青森山田中からの6年間の集大成として、支えていただいた方への恩返しの気持ち。プロの世界に入っても、勝利を導けるようなゴールを見せ続けたい」と誓った。

札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督(61)からも「面白い選手」もほれられた。練習参加時にも「他から誘いも来ると思うけれど、すぐにでもウチに決めてほしい」と伝えられ、ミシャ監督のためにという気持ちも芽生えている。背番号は昨季まで元日本代表MF稲本潤一が背負った「17」が用意された。「本当に光栄な番号。期待に応えたい。札幌では、より内側の2シャドーを任されると思うが、山田の時以上にゴールに絡んで勝利に直結する選手にならなくてはいけない」。昨季は4位で惜しくも逃したアジア・チャンピオンズリーグ出場権への期待も、理解している。

朝は午前3時半に起床し、同6時すぎからは日本テレビ系列「ZIP!」に生出演した。09年度に高校サッカー応援マネジャーの経験もある女優川島海荷(24)から「2点を決めた時はどんな気持ちだったのですか?」と問われ、「仲間がつないでくれたボールだったので、自分は押し込むだけでした。みんなに感謝しています」。桝太一アナ(37)から「ちょっとエース緊張しています? 表情固い」とツッコミの入る場面もあった。

今後は数日間休養し、札幌のタイ合宿に合流する予定だ。「優勝の余韻に浸るのではなく、早く疲れをとって向こうに行きたい」。左右両足での決定力をJの舞台でも発揮する意欲に満ちていた。【鎌田直秀】

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  • 優勝旗を持って青森に到着した青森山田GK飯田主将(左)、MF檀崎(中央)、MFバイロン