【磐田】スキラッチ氏に手向け1勝ならず 勝てば自動降格圏を脱出できた一戦で手痛いドロー

  • 磐田対福岡 相手と激しく競り合う磐田松原(右)
  • 磐田対福岡 福岡と引き分けた磐田イレブン(共同)
  • 磐田対福岡 前半、指示を出す磐田・横内監督(共同)

<明治安田J1:磐田0-0福岡>◇第31節◇21日◇ヤマハ

J2自動降格圏の18位に沈むジュビロ磐田は、0-0でアビスパ福岡と引き分けに終わった。スコアレスドローは今季初めて。

J1残留へ勝ち点3だけが求められた一戦を勝ちきれず、横内昭展監督(56)は「サポーターと一緒に喜びを分かち合いたかったけれど、勝てずに申し訳ない」と頭を下げた。

前半は互角だった。磐田は自陣からロングボールで押し込み、こぼれ球からの2次攻撃を展開した。DF高畑奎汰(24)が強烈な左足ミドルを2度放つが、相手GKで好セーブでゴールとはならず。「あそこで決められなかったことが勝てなかった原因」と悔やんだ。

勝たなければいけない理由もあった。18日にクラブOBで元イタリア代表FWスキラッチ氏が死去した。この日、スタジアムの一角に献花台を設置。試合前には黙とうをささげ、選手は喪章を巻いてプレーした。手向けの1勝を目指して走り続けた。

だが、最後までゴールが遠かった。90分間で放ったシュートは6本。後半は1本にとどまり、不完全燃焼に終わった。勝てば、自動降格圏を脱出できた一戦で手痛いドロー。史上8クラブ目となるJ1通算400勝目も次戦以降に持ち越しとなった。指揮官は「次につながる勝ち点1となるように、準備していきたい」と気持ちを切り替えた。【神谷亮磨】