【FC東京】急きょ先発の遠藤渓太、先制ゴール「負けて終わるわけにはいかなかった」
<明治安田J1:神戸0-2東京>◇18日◇第34節◇ノエスタ
FC東京がアウェーでヴィッセル神戸に完封勝利し、5戦無敗とした。
序盤は神戸に主導権を握られる展開となったが、急きょ先発出場することになったFW遠藤渓太(26)が先制点を決めて流れを変えた。
前半24分、左サイドからMF東慶悟(34)が柔らかいクロスを入れると、MF荒木遼太郎(22)がゴールを背にして胸で落とす。これに素早く反応した遠藤が、左足でダイレクトで決めた。遠藤は「慶悟さんだったらどんなボールを出すかなっていうのを考えてていたらアイデア性のあるループパスを入れてくれて、それをタロウ(荒木)が落とすだろうなと思った。2人を信じて落下点に入っただけ」とつないだ2人に感謝した。加えて「日本に帰ってきてからシュート練習を多くするようにしているので、それもちょっと生きたのかな」と努力の成果を控えめに喜んだ。
この試合での先発は、急に決まったものだった。当初発表されたメンバー表にはFW俵積田晃太(20)の名前があったが、ウオーミングアップ中に負傷。その代わりに先発に名を連ねた。先発を告げられた際には、ピーター・クラモフスキー監督(46)から「何もプレッシャーを感じる必要はないし、お前の持ってるメンタリティーを示せ」と声をかけられたという。見事にその期待に応えてみせた。
結果を出さなければ生き残れない思いが、1点につながった。遠藤は「正直監督とぶつかったこともあったし、いろんな人に意見を言う時期もあった。そうやって言って、普通に負けて終わるわけにはいかなかったし『俺は示したぜ』っていう感じで1点取れた」と、強い思いを抱いてのプレーだったことを明かした。5戦連続途中出場が続き、この試合もベンチスタートの予定だったにも関わらず、突然の先発で結果を出したアタッカーは「自分は追いかけなきゃいけない立場だし、アピールにはなったかなと思います」。残り4試合となったリーグ戦でのチームへの貢献に自信をみせた。