【ルヴァン杯】2度目V名古屋、未来へアカデミーなど充実 セリエAローマと戦略的パートナー
<YBCルヴァン杯:名古屋3(5PK4)3新潟>◇2日◇決勝◇国立
雨中の死闘を制した名古屋グランパスが、21年以来2度目の優勝を飾った。前半31分と42分にFW永井謙佑(35)が決めながら、後半アルビレックス新潟に追い付かれて延長に突入。延長前半3分に再リードしても同後半6分に再び失点する激動の展開となったが、最後はPK戦の末に勝利した。
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ルヴァン杯を制覇した名古屋は、未来に向けた投資も積極的に行っている。
名古屋といえばJ1でも上位の年間予算に支えられ、補強に頼る印象も強かったが、クラブは地元に根ざしたチームづくりで未来をさらに明るいものにしようとしている。
ルヴァン杯準決勝の横浜戦では、自クラブで育成したとされる「ホームグロウン選手」がゼロ。名古屋アカデミー出身でこれまでワールドカップ(W杯)の舞台に立ったのは、長崎出身でU-15から名古屋に来たDF吉田麻也の1人で、愛知県出身者でもDF秋田豊のみという状況に、地元クラブとして危機感を抱いてきた。
ハードとソフト両面でアカデミーの改善を図るため、22年11月にはイタリア・セリエAのローマと戦略的パートナーシップを締結。これにはアカデミー選手や指導者の育成も盛り込まれ、将来有望な選手が定期的に「武者修行」と呼ぶ短期留学できる環境を初めて整え、昨夏から2人ずつ送り込んできた。育成普及部の吉池淳副部長(50)は「まだまだやれていないこともある。県外流出も減らしたいし、環境整備や成長機会の提供を続けていきたい」。自クラブだけでなく、愛知のサッカーをレベルアップさせるため、名古屋はこれからも挑戦を続けていく。