【清水】1試合残してJ2制覇 J1復帰に花添える「こんなに幸せな時間はない」秋葉監督

  • ヘディングで決勝点を決めた清水蓮川(左)は西沢と喜び合う
  • J2優勝の記念Tシャツを着て、喜びを表現する清水の秋葉監督
  • サポーターを背に記念撮影する清水の選手たちやスタッフら
  • J2優勝を決め、歓喜する清水の選手たちやスタッフら
  • 後半、ヘディングで決勝点を決める清水蓮川(右から2人目)

<明治安田J2:清水1-0いわき>◇3日◇第37節◇アイスタ

清水エスパルスがJ2の頂点に立った。

前節栃木戦でJ1昇格を決めて迎えたホーム戦で、1-0でいわきに完封勝ち。2位横浜FCが引き分けて勝ち点4差となり、1試合を残してJ2優勝が決まった。後半、右CKからDF蓮川壮大(26)がヘディングで決勝点。プロ初ゴールが「V弾」になった。今季チームが掲げた「勝負強さ」を体現。クラブにとっては、02年のゼロックス杯以来22年ぶりのタイトル獲得となった。

清水がJ2の頂点に立った。前節栃木戦でJ1昇格を決めて迎えたホーム戦で、1-0でいわきに完封勝ち。2位横浜FCが引き分けて勝ち点4差となり、1試合を残してJ2優勝が決まった。後半、右CKからDF蓮川壮大(26)がヘディングで決勝点。プロ初ゴールが「V弾」になった。今季チームが掲げた「勝負強さ」を体現。クラブにとっては、02年のゼロックス杯以来22年ぶりのタイトル獲得となった。

満員の本拠地で悲願を達成した。清水は1-0のまま後半追加タイムに突入。2位横浜FCのドローが一足先に決まり、「その瞬間」を待つだけだった。メンバー外の選手もベンチ横で待機。終了の笛が鳴ると、ピッチに入り乱れ、スタッフも肩を組んで喜び合った。開幕前にJ2優勝を宣言した秋葉忠宏監督(49)は「こんなに幸せな時間はない」。J2優勝のシャーレを掲げて歓喜する選手たちを見つめながら感慨に浸った。

伏兵が勝利を引き寄せた。0-0で迎えた後半36分。右CKから味方がニアサイドでそらすと、蓮川が飛び込んだ。頭で合わせ、決勝点。J1昇格を決めた前節栃木戦と同様の形でネットを揺らした。今季加入した蓮川のプロ初得点が「V弾」。ヒーローインタビューでは「試合前に(乾)貴士君と約束していたのでご飯をごちそうしてもらいます」と叫び、試合後は「鉄板焼きか、すしがいいですね」とリクエストした。

チームが掲げた今季のテーマは「勝負強さ」。勝ち点1、1ゴールが届かずに昇格を逃した昨季の悔しさをぶつけた。今季の25勝中、実に半分以上の13勝が1点差での勝利だった。指揮官は「去年の背景があることが我々の強み」。昇格と優勝の重圧がかかった直近2試合も「1-0」。内容が伴わない試合でも泥くさくゴールを奪い、接戦をものにすることで勝ち点を積み重ねてきた。

リーグ終盤はGK権田修一(35)やDF高橋祐治(31)ら主力がケガで離脱。この日も主将のFW北川航也(28)を出場停止で欠く中、勝ちきった。層の厚さも今季のチームを象徴している。MF西沢健太(28)は言う。「勝負強さをみんなで体現してつかんだ今日の勝利だと思う」。10日のホーム熊本戦が今季ラストゲーム。J2王者に恥じない戦いで締めくくり、J1に乗り込む。【神谷亮磨】