【山形】“三度目の正直”へ 渡辺監督「心強い仲間が」ホームアドバンテージ生かしJ1返り咲く
J2モンテディオ山形が12月1日、5位岡山とのJ1昇格プレーオフ(PO)準決勝をホームで迎える。
7月14日の第24節終了時点では13位だったが、3週間の中断明けから12勝1敗1分けで勝ち点「37」を積み上げ、4位でフィニッシュ。3年連続のPO出場を決めた。ホーム開催の喜びをかみしめる渡辺晋監督(51)が、POに懸ける意気込みを語った。
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「三度目の正直」でJ1昇格をつかむ。3年連続でPO進出を決めた山形。22年1月にトップチームのコーチとして就任した渡辺監督にとっては3度目の挑戦となる。だが、これまでとの大きな違いはホームで戦えることだ。「(スタジアムを)青、白に染めてくれるだろう2万人のサポーターが我々の背中にはついていますから、パワーをお借りして、選手の背中を強烈に押していただきたいですし、心強い仲間がいるので大きなことです」。これが山形の武器のひとつだ。
さらに、準決勝はリーグ戦での順位の優位性を保つため、5位岡山と引き分けても決勝進出が決まる。6位の22年は4位熊本戦に2-2。5位の昨季は4位清水に0-0。敗戦でのPO敗退ではなかったからこそ、より悔しさがあふれた。「レギュレーションにおいて、アドバンテージあるいはディスアドバンテージというのも生まれますので、そういったことも含めてホームでやれるのは非常に大きなことだと思います」と口にした。
それでも、山形が目指すのは「勝利」のみ。岡山との今季リーグ戦の対戦成績は2戦2分け。一発勝負、さらに引き分けでも敗退となる岡山は、リーグ戦とは違う戦い方をすることも予想される。「相手が置かれるシチュエーションっていうのは僕の中では準備をするつもりです。時間の経過とともに考えるかもしれないですし、戦前から準備するものもあります」と話す一方で「横綱相撲的にやれるチームではまだまだない」ときっぱり。「選手にはいつもと同じようにしっかりと前に向かっていく姿をみせる中で、勝利をつかみとるという形で背中を押します」と続けた。
もう2度と、敗退の涙は流さない。今度こそJ1へ返り咲くために、まずはこの一戦に全てを懸ける。【木村有優】
◆今季の山形 開幕2連勝で幸先の良いスタートを切ったと思われたが、そこから3連続完封負け。さらに4月28日徳島戦から引き分けを挟んで4連敗を喫し、一時はJ3自動降格圏目前の16位に沈んだ。それでも7月中旬からの約3週間の中断期間で立て直し、以降は12勝1分け1敗。最終節ホーム千葉戦では4-0の大勝を飾り、9連勝締めで、J1昇格PO圏内の4位でリーグ戦を終えた。