鹿島戦の悪夢再び レアル救ったのはCロナ最多弾
<クラブワールドカップ(W杯):Rマドリード2-1アルジャジーラ>◇準決勝◇13日◇アブダビ
欧州王者レアル・マドリードが準決勝で開催国枠のアルジャジーラ(UAE)に2-1で逆転勝ちし、2大会連続で決勝に進出した。先制されたが、後半にFWクリスティアノ・ロナルド(32)とFWギャレス・ベール(28)の役者2人がゴールを決めた。史上初の連覇をかけ、16日(日本時間17日)に南米王者グレミオ(ブラジル)と対戦する。
欧州王者がつまずきかけた。前半はシュート17本を放つも無得点で、粗いカウンターを狙うだけの相手に41分に先制された。後半開始早々にもネットを揺らされたが、ビデオ判定となってオフサイドで取り消され、救われた。一時は明らかに浮足立った。前日会見でジダン監督は「簡単な試合はない。去年の鹿島戦のように」と1年前の決勝の苦い記憶を口にして油断を消していたが、悪い意味で言葉通りの展開になった。
番狂わせのムードをかき消したのはロナルドだった。後半8分にペナルティーエリア内でパスを受けるとすぐさま振り向き、右足一閃(いっせん)。ゴール左隅にたたき込んだ。これで落ち着きを取り戻すと、36分に途中出場から約30秒のベールがファーストタッチで勝ち越し点。ボール保持率70%、シュート数35対6と圧倒した内容にふさわしい結果を地力で示した。
ロナルドは大会通算6得点で、FWメッシ(バルセロナ)らを抜いて単独トップ。「望むのは得点して優勝トロフィーを獲得するチームの力になること」と大会前に語った通り、自身3度目のクラブ世界一へ前進した。ベールが公式戦で4試合ぶりに復帰し、決勝ではFWベンゼマとの「BBC」トリオ復活の可能性も出てきた。「全員がそろうことを望んでいる」とロナルド。圧倒的な強さを見せつけるつもりだ。【岡崎悠利】