ジェズス、V貢献も退場に大激怒でVARブース殴る
<南米選手権:ブラジル3-1ペルー>◇7日◇リオデジャネイロ
開催国ブラジルが、ペルーを3-1で下して2007年大会以来、4大会ぶり9度目の優勝を飾った。
FWガブリエルジェズス(22)が1得点1アシストと活躍。後半25分に退場の波乱も起きたが、今大会無失点で決勝まで来た守備陣が奮闘。PKの1失点に押さえ込んだ。MVPはDFアウベスが受賞し、得点王には23歳の若手注目株のFWエベルトンが3得点で獲得。王国ブラジルが個人タイトルも総なめした。
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サッカー王国が、地元開催のプレッシャーをはねのけて王者に返り咲いた。16年から就任したチチ監督は同国連盟のサイトで「今日、セレソン(ブラジルの愛称)の監督になれたね」。すべての大会で優勝を義務づけられている重責から解放される自身初タイトルに笑顔を見せた。
数的不利のアクシデントも乗り越えた。大会前に負傷で欠くネイマールの代わりにエースを務めたガブリエルジェズスが、2-1の残り20分で退場した。判定に納得いかず、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のブースを右手で殴るなど大激怒。不穏な空気が漂ったが、GKアリソンを中心として鉄壁の守備陣が耐え忍んだ。
圧倒的な攻撃陣が持ち味のブラジルだが、今大会は守備力の高さが光った。前線からの守備に加え、DFラインを下げてブロックを作るなど、ピッチに立つ全員が役割を全うして今大会6試合で失点はPKの1点のみ。アウベスは「みんなが努力を惜しまなかった」と話せば、アリソンも「この結果はみんなで成し遂げたもの」。ネイマール不在が結束力を高め、新たなモデルを作り上げての優勝となった。