欧州選手権決勝でPK失敗ラッシュフォード、人種差別的行為に毅然な態度

  • PKを外したイングランド代表サンチョ(ロイター)
  • PKを外したイングランド代表サカ(ロイター)

欧州選手権の決勝でPK戦の末にイタリアに敗れたイングランドに新たな問題が起きている。

PK戦で失敗したラッシュフォード、サンチョ、サカに対し、SNSで中傷や人種差別的な行為が起き、物議を醸している。マンチェスター市内ではラッシュフォードの壁画が落書きされたとも伝えられる。

こうした中、ラッシュフォードは自身のSNSで「自分のパフォーマンスについての批判はいつでも受ける。PKが不十分だったことも。でも、僕が誰であるか、どこから来たのかは決して謝らない」などと発信。人種差別的な行為には毅然(きぜん)とした態度を示した。

欧米メディアでは、ラッシュフォードが恵まれない子どもたちのためへの食事の供給などに向け、政府相手にロビー活動した功績などを強調。英国の閣僚が投稿者の情報を提供するようSNS運営会社に要請すると報じている。イングランド協会(FA)やサウスゲート監督も「決して許される行為ではない」という旨のコメントを出している。

さらに決勝戦の日には、ファンの群れが酒に酔って大暴れしたり、チケットを持たない者がバリケードを突破して競技場に押し寄せる騒動もあった。準決勝デンマーク戦では、ファンによる相手GKへのレーザー光線使用や相手国歌へのブーイングなどで、FAに罰金が科されている。