シントトロイデン立石敬之CEO、GK鈴木彩艶選外に言及 今後の五輪と欧州クラブについて私見
ベルギー1部シントトロイデンの立石敬之CEOが8日、所属クラブからMF藤田譲瑠チマ、山本理仁がパリオリンピック(五輪)日本代表に選出されたことでオンライン取材に応じ、代表から選外となったGK鈴木彩艶について言及し、今後の海外組の五輪招集の見通しに私見を述べた。
欧州クラブは6、7、8月は移籍でデリケートな時期でもある。立石CEOは鈴木の選外に「最終的にはJFAの判断で選考外」とした。「現段階では(移籍が)何も確定していない中で、難しい判断になった。我々が持っている移籍の情報をお渡しした上で、代表チームが判断した。登録を締め切ると、負傷以外、差し替えはできない。移籍のリスクは現場の監督、コーチの不安要素になる。いろんな判断をされたのではないかと思います」と話した。
A代表でも海外組が数多く締める中、オーバーエージ(OA)の招集も所属クラブの了承を得ることができず、断念することになった。立石CEOは私見として「登録すると差し替えが出来ないので、かなり難しい編成になる。そういう対象の選手が増えたということ。日本の中での五輪の取り扱いも、非常に難しくなってくるというのは想像している。欧州のクラブは、W杯や(招集の)強制力がある大陸大会以外は協力的ではない。難しい時代に来ているなと感じます」と述べた。
4年後のロサンゼルス五輪も、オーバーエージを含め、海外所属の選手の招集にあたり、今大会と同じ壁が立ちはだかる可能性が高い。立石CEOは「個人的な意見としては閉ざす必要はないと思う。そのときで最善なチョイスをする。ただ、各年代で戦う前提で指導者は準備した方がいいのかなと思っている。この大会自体の価値が、いろんな意味で問われる。スター選手の参加が少なくなると心配して見ている」と危機感を口にした。