「レアル・マドリードの選手に贈られるべきだった」ペレス会長がバロンドールの選考に苦言
レアル・マドリードは24日にソシオ(クラブ会員)総会を開催した。フロレンティーノ・ペレス会長がさまざまな事柄に関する報告を行う中、最後にマンチェスター・シティーのスペイン代表MFロドリが受賞したバロンドールに対して苦言を呈した。そのもようをスペイン各紙が伝えている。
ペレス会長はまず、「今回のバロンドールには歴史上初めてUEFA(欧州サッカー連盟)がそのオーガナイズに関与した。最初にロドリが偉大な選手であるということを明確にしておきたい。彼はマドリード出身でマドリレーニョ(マドリード市民)だ。これは彼と何の関係もないことを知っておいてほしい。(イタリアのスポーツ紙)トゥットスポルトの社説を読ませてもらうと、『ロドリはバロンドールに値するが今回は違う。シティーは昨年3冠を成し遂げ、ゴールを決めたが、表彰台に上がれなかった。彼らは今回、その埋め合わせをしたかったのだろう』と書かれている。私はその意見に同意する」と話した。
続けて、「ロドリは我々の愛情を一身に受けており、バロンドールに値する。それは間違いない。しかし今回は違う。どんな基準が適用されたとしても、今回はレアル・マドリードの選手に贈られるべきだった。ビニシウスは世界中のファンに推されていたし、キャプテンのカルバハルやベリンガムが選ばれていてもおかしくなかった。説明するのはとても難しいが、驚くべきことがいくつもある。例えばUEFAの声明だ。彼らは自分たちが関与したことが投票システムに何の影響も及ぼさなかったと指摘したが、投票システムやポイント数が変更された(選出する選手が5人から10人、投票ポイントが6点から15点にそれぞれ増加)」とRマドリードの選手が受賞すべきであったことを強調した。
また、ペレス会長はバロンドールの投票に選ばれたジャーナリストに関して、「サッカーは非常にグローバルであるにもかかわらず、驚くべきことにインドのような人口の多い国のジャーナリストが投票していない。一方、人口100万人未満の国のジャーナリストが投票していた。誰も知らないジャーナリストが投票に参加したが、ウガンダ、ナミビア、アルバニア、フィンランドなどのジャーナリストの投票がなければ、ビニシウスがバロンドールを受賞していただろう。これらの国はビニシウスに票を入れなかった。一票もだ。その後、フィンランドのジャーナリストはミスを認め、投票権を放棄し、二度と審査員にはならないと述べていた」と疑問を呈した。
そして最後に「基準が何であるかは組織に聞いてみる必要があるが、彼らが自由にやりたいことができるのは間違いない。フランスフットボール誌とレキップ紙に、今UEFAと協力する意味があるのかを聞いてみたい。バロンドールは独立したトロフィーであり、認められた人々によって投票されるべきだ」と意見を述べていた。(高橋智行通信員)