伊藤7位で五輪切符、前田13位、重友14位/詳細

<陸上:世界選手権・女子マラソン>◇最終日◇30日◇北京

 女子マラソンが最終日に行われ、ディババ(エチオピア)が競技場に入ってからの最後の100メートル勝負を制し、2時間27分35秒で優勝した。

 日本勢は伊藤舞(31=大塚製薬)が最後まで粘りの走りを続け、2時間29分48秒で7位に入賞した。8位入賞した選手のトップが来年のリオデジャネイロ五輪代表に決まるため、伊藤は見事にリオ五輪の切符をつかんだ。

 前田彩里(23=ダイハツ)は2時間31分46秒で13位、重友梨佐(28=天満屋)は2時間32分37秒で14位だった。

 日本勢は10大会連続入賞となった。

7位入賞でゴールした伊藤(中央)と13位前田(右)、14位重友が並ぶ(撮影・清水貴仁)
7位入賞でゴールした伊藤(中央)と13位前田(右)、14位重友が並ぶ(撮影・清水貴仁)

女子マラソン結果

(1)ディババ(エチオピア) 2時間27分35秒

(2)キプロプ (ケニア) 2時間27分36秒

(3)キルワ(バーレーン) 2時間27分39秒

(4)サムゴン(ケニア) 2時間27分42秒

(5)キプラガト(ケニア) 2時間28分18秒

(6)トゥファ(エチオピア) 2時間29分12秒

(7)伊藤舞(大塚製薬) 2時間29分48秒

(8)ツェガエ(エチオピア) 2時間30分54秒

(13)前田彩里(ダイハツ) 2時間31分46秒

(14)重友梨佐(天満屋) 2時間32分37秒


〜ゴール

7位入賞でゴールする伊藤(撮影・清水貴仁)
7位入賞でゴールする伊藤(撮影・清水貴仁)
ゴールする優勝のマレ・ディババ(共同)
ゴールする優勝のマレ・ディババ(共同)

 キルワ、キプロプ、キプラガト、ディババ、サムゴンが金メダル争い。競技場のラスト勝負となった。残り100メートルでディババが振り切り、2時間27分35秒で優勝した。伊藤は最後まで粘り、2時間29分48秒の7位でゴールした。前田は2時間31分46秒で13位。重友は2時間32分37秒で14位となった。

7位入賞でゴールし日の丸を掲げる伊藤(撮影・清水貴仁)
7位入賞でゴールし日の丸を掲げる伊藤(撮影・清水貴仁)

〜40キロ

 38キロで先頭はキルワ、キプロプ、キプラガト、ディババ、サムゴン(ケニア)の5人。6位にトゥファ(エチオピア)。7位伊藤が6位トゥファを追う。

 40キロはキルワ、キプロプ、ディババ、サムゴンの4人が2時間20分39秒で通過。キプラガトは5位で遅れた。6位トゥファ。そこから32秒遅れ、2時間21分58秒の7位で伊藤が通過した。前田は12位、重友は13位で通過した。


〜35キロ

 30キロをすぎてアップダウンのコース。先頭集団は周りを見てけん制している。下りで伊藤が遅れ始めたが、粘っている。

 33キロで前田が集団から遅れ始めた。重友、伊藤もキプラガトらのスパートについていけず、遅れた。

 伊藤が粘りを続け、7位争いをしている。

 35キロ通過はディババで2時間4分4秒。先頭集団は5人。伊藤7位、重友11位で懸命に走っている。


〜30キロ

 重友が先頭で快調に走っている。先頭集団は13人となった。伊藤は集団の後方で粘りの走りを見せている。28キロで集団の中盤に位置していた前田が前方に上がってきた。

 30キロ通過はキプラガトが上がってきて1時間46分51秒。重友、前田、伊藤も先頭集団にしっかりと入っている。集団は12人。


〜25キロ

 23キロで重友がペースアップし、先頭で集団を引っ張っている。

 25キロ通過は1時間29分16秒。重友が前方、前田が中盤、伊藤は集団の後方につけている。


〜20キロ

 15キロすぎ、前田、伊藤、重友の3選手は給水に成功した。ディババ(エチオピア)キプラガト(ケニア)キルワ(バーレーン)ら有力選手も先頭集団に入っている。集団は16人となった。

 20キロ通過は1時間11分19秒。前田、伊藤、重友が先頭についている。


〜15キロ

 前田、伊藤、重友は10キロすぎの給水を3人とも成功した。先頭集団は19人となった。12・7キロで日本3選手が集団の前方に出るなど、積極的な姿勢を変わらない。

 15キロ通過は重友が先頭で53分21秒。前田、伊藤も同タイムでついている。


〜10キロ

 前田、伊藤、重友が積極的に集団を引っ張っている。前田が6・3キロで先頭に立った。

 10キロ通過は伊藤が先頭で35分32秒。前田、重友も同タイムで先頭に立っている。


〜5キロ

4キロ付近の天安門広場前を通過する前田(左)と重友(左から2人目)(撮影・清水貴仁)
4キロ付近の天安門広場前を通過する前田(左)と重友(左から2人目)(撮影・清水貴仁)
4キロ付近の天安門広場前を通過する重友(左)と前田(右から2人目)(撮影・清水貴仁)
4キロ付近の天安門広場前を通過する重友(左)と前田(右から2人目)(撮影・清水貴仁)
4キロ付近の天安門広場前を通過する伊藤舞(右)(撮影・清水貴仁)
4キロ付近の天安門広場前を通過する伊藤舞(右)(撮影・清水貴仁)

 前田、伊藤、重友は集団の右側に位置取りした。スタート直後はゆったりとしたペースとなった。1キロ通過は3分30秒。アルジェリアのアイトサレムが集団を引っ張るかたちとなった。3キロで早くも集団が16人になった。4・2キロで伊藤が集団の前に出た。積極的な姿勢を見せている。

 5キロ通過は伊藤が先頭で17分51秒。前田、重友も1秒遅れでついている。


スタート

 日本時間午前8時30分に永定門をスタートした。天候は曇り、気温24度、湿度63%。エントリーは67選手。


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会見でポーズを取る女子マラソンの、左から伊藤、前田、重友(撮影・清水貴仁)
会見でポーズを取る女子マラソンの、左から伊藤、前田、重友(撮影・清水貴仁)

 ◆前田彩里(まえだ・さいり)1991年(平3)11月7日、熊本県菊池郡生まれ。室小4年からバスケットボール部、大津北中1年で陸上部。熊本信愛女学院高、佛教大を経て昨春にダイハツ入社。昨年1月の大阪国際で学生日本最高の2時間26分46秒をマークした。趣味はネイルで、あだ名は「ちゃいり」。自己ベストは2時間22分48秒。159センチ、45キロ。

 ◆伊藤舞(いとう・まい)1984年(昭59)5月23日生まれ、奈良県出身。京都橘高から陸上。京産大から07年デンソー入りし、09年に大塚製薬移籍。初マラソンの10年名古屋4位、11年大阪で2位になり世界陸上大邱大会代表。自己ベストは2時間24分42秒。156センチ、40キロ。

 ◆重友梨佐 しげとも・りさ。1987年(昭62)8月29日、岡山・備前市生まれ。小学3年から陸上を始め、興譲館3年の05年高校駅伝で主将として初優勝。06年、天満屋入社。自己ベストは2時間23分23秒。168センチ、52キロ

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