札幌山の手、道勢61年ぶり7位入賞 全国高校駅伝
<全国高校駅伝・男子>◇24日◇京都市・西京極総合運動公園陸上競技場発着◇7区間(42・195キロ)
男子の札幌山の手(5年連続9度目)が北海道勢最高タイとなる7位に入り、男子で道勢61年ぶりの入賞を果たした。7区間中4区間で1ケタ順位を記録する、2時間5分25秒の好タイム。同校が14年にマークした道勢歴代最高タイム2時間6分53秒を大幅に更新。順位で56年大野農の7位に並んだ。
道勢61年ぶりの快挙へ、札幌山の手は、誰一人あきらめなかった。最長10キロの1区はトップ佐久長聖と1分25秒差の21位だったが、ここからが真骨頂。2区石田光輝(3年)から19位、11位、10位、7位と追い上げ、6区勝浦小太郎(2年)の区間3位で6位まで浮上した。最終7区松尾陸(3年)も順位は1つ落としたが、区間5位の力走で、7位でゴールラインを駆け抜けた。
選手層の厚さが、大舞台で発揮された。遠征メンバー10人の5000メートルベストは、13分55秒33のローレンス・グレ(3年)を筆頭に、14分台は8人いる。この日は道予選から3区間で選手を入れ替え、道予選は走っていない勝浦がチームの区間最高順位。梶山一樹監督(46)は「3区のグレの貯金だけじゃない。前半は4区宮内が踏ん張ってくれて、5区の多田で追って、6区の勝浦がおいしいところを持っていった」とほほ笑んだ。
「雪国でも、やればできると証明できた。北海道でも駅伝ができるんだぞと見せられたと思う」。就任18年目の梶山監督は、しみじみと口にした。地道な強化で積み上げてきたことが、ようやく開花。「20年近くやってきて、全国にやっと追いついた。(来年は)山の手らしさを発揮して、さらに上を狙いたい」と続けた。多田、勝浦ら2年生メンバーが残る来年は、道勢最高位更新が必達の目標となる。その舞台を目指す選手たちの競走は今日25日、当地での朝練習から幕を開ける。
◆札幌山の手と全国高校駅伝 初出場06年の43位を皮切りに、今年で5年連続10度目出場。昨年までの最高成績は16年の17位で、14年には当時の道勢歴代最高タイム2時間6分53秒で18位だった。過去9度は20位以内2度、30位以内3度、40位以内1度、50位以内2度、50位台1度だった。
◆全国高校駅伝と北海道勢 最高順位は7位で、男子は今年の札幌山の手と56年の大野農、女子は97年の室蘭大谷(現北海道大谷室蘭)が記録している。歴代最高タイムは男子が今年の札幌山の手の2時間5分25秒で、これまでは14年に同校がマークした2時間6分53秒だった。女子は93年室蘭大谷の1時間10分0秒が最高タイム。