【世界陸上】日本の全競技終了、メダル2&入賞11 日本陸連「一段階上がるチーム構成に」

  • 陸上の世界選手権女子やり投げで優勝し、金メダルを掲げる北口榛花(共同)
  • 陸上の世界選手権女子やり投げ決勝で66 メートル 73をマークし金メダルを獲得した北口榛花(共同)

日本選手団の全競技が27日、男子マラソンをもって終了し、今大会はメダル獲得者2人(金1、銅1)、入賞は過去最高の11となった。

日本陸連の山崎一彦強化委員長が大会を総括した。

特に評価したのは、女子やり投げで日本女子フィールド種目で初の金メダルを獲得した北口榛花(25=JAL)。日本陸連の強化育成プログラム「ダイヤモンドアスリート」の1期生の活躍に「金メダルを取れたて、本当の強化につながった。個人的に高校生の頃から見ていたので、そういう意味では感慨深いものがありました」とうなずいた。

さらに世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)を経験した男子110メートル障害の泉谷駿介(23=住友電工)や、男子3000メートル障害の三浦龍司(21=順大)が入賞入りしたことにも言及。

「DLできちんと活躍していることは『もっと頑張ろう』という選手たちのモチベーションにかなり影響したと思う。『俺も行きたい』『やってみたい』という声も聞こえてきました」

その他にも、男子400メートルで32年ぶりに日本新記録を打ち立てた佐藤拳太郎(28=富士通)や女子5000メートルで日本記録を約15秒も更新し、26年ぶりに同種目入賞を果たした田中希実(23=ニューバランス)らも高く評価した。

一方で結果がふるわなかった初出場の選手などへは「参加した、楽しかった、経験になったということだけでは済まされない」と厳しい目を向けた。

来夏にはパリオリンピック(五輪)、25年9月には東京での世界選手権と続いていく。「もう一段階上がるようなチーム構成にしなければならない」と締まった表情をみせた。

◆今大会の日本勢の入賞者

北口榛花(女子やり投げ/金メダル)

川野将虎(男子35キロ競歩/銅メダル)

泉谷駿介(男子110メートル障害/5位)

サニブラウン・ハキーム(男子100メートル/6位)

三浦龍司(男子3000メートル障害/6位)

野田明宏(男子35キロ競歩/6位)

広中璃梨佳(女子1万メートル/7位)

園田世玲奈(女子35キロ競歩/7位)

田中希実(女子5000メートル/8位)

赤松諒一(男子走り高跳び/8位)

男子400メートルリレー(坂井隆一郎-柳田大輝-小池祐貴-サニブラウン) 5位