【陸上】インターハイV東京学館新潟・秋沢理沙も「U20オリンピック育成競技者研修合宿」参加

  • 東京学館新潟・秋沢は5月の県高校総体で短距離女子3冠を獲得。200メートルは県高校新をマーク

日本陸連が次世代アスリートを育成するプロジェクト「U20オリンピック育成競技者研修合宿」のメンバーに、東京学館新潟の男女200メートル高校王者コンビが選出された。200メートル男子でU20日本選手権を制した佐藤克樹(2年)と、200メートル女子で全国高校総体優勝の秋沢理沙(2年)だ。短距離の参加者は全国から男子4人、女子3人で、28日から12月1日の1回目を皮切りに計3度の合宿が行われる。将来の五輪出場を目標に据え、ステップアップの機会にする。【取材・構成 斎藤慎一郎】

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全国高校総体覇者として臨む秋沢は「トップの選手と一緒に練習できる。ワクワクしている」と言う。8月に自身初の国際大会、日韓中ジュニア交流競技会に出場し、200メートルで優勝した。「1つ成長できた。海外のレースを肌で感じられたのは大きかった」。自信をつけたことも合宿参加の意欲につながっている。

成長と同時に復活のシーズンでもあった。全国高校総体決勝では自己ベストで県高校記録の23秒82で優勝。吉田中2年で全国中学大会の200メートルで優勝したが、2連覇を狙った3年時に右大腿(だいたい)部を負傷して棄権した。高1の昨年も離脱と復帰を繰り返した。父でもある田村監督は「追い込んだ練習はしていない。ケガせず乗り越えられた中で成績が出せた」と伸びしろを感じている。

普段から自宅でストレッチをするなど、ケガ予防も意識してきた。「プレッシャーは感じない。楽しもうと走れるようになった」と精神的にも充実した。無事に走れたからこそ「前半に遅れると、置いていかれる」と課題も感じた。

来季は「200メートルは23秒前半を出したい」と自己ベスト更新がターゲット。合宿はその材料集めの場になる。「これからも海外で走りたい。五輪が目標」。目指す場を明確にし、成果を積み重ねていく。

◆秋沢理沙(あきざわ・りさ)2007年(平19)8月4日生まれ、燕市出身。吉田南小1年からダンス教室に通い、吉田中で陸上を始める。2年生のときに全国中学大会200メートルで優勝。東京学館新潟に入学し、24年の県高校総体で女子短距離3冠を達成。北信越高校総体200メートル優勝。159センチ、47キロ。