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男子バレー再建へ清水頼みの脱却オポジット育成急務

<バレーボール:男子リオ五輪世界最終予選>◇5日◇東京体育館

 リオ五輪の出場権を逃した世界ランク14位の日本は、同10位のフランスに3-0でストレート勝ちした。2勝5敗(勝ち点6)の7位で、全日程を終えた。

 2大会ぶりの五輪を逃した男子。南部正司監督は2020年東京五輪に向け「今すぐに強化を始めなければならない」と話した。中でも大きな課題として指揮官が考えるのは、大黒柱である清水邦広(29=パナソニック)の後継者が出てこないことだ。

 今大会に関しては「主将だし、よほどのことがない限り代えずにいこうと考えていた」と明かす。ただ、大会を通してマークされ、ブロックにあう場面も少なくなかった。裏を返せば、それでも代えられなかったという層の薄さでもある。清水本人は試合後、自身を脅かす存在が現れないことについて「セッターやセンターなども含めて、Vリーグや学生のレベルから必死に頑張るしかない」と言葉を選びながら話した。

 清水のポジションであるオポジットは得点源になるため、現在の国内Vリーグではほとんどのチームが外国人選手を使っている。勝利のためには手早く、理にかなった方法だ。ただ、代表強化を考えると指揮官は「すぐに取りかからないといけない問題」と話す。「Vリーグで出場経験がない選手を代表に呼ぶには、相当に選手を(細かく)見ないといけない。難しさはある」と、Vリーグの在り方から改善できるところはあるとの考えを示した。

 Vリーグで日本人のオポジットの出場機会を増やすだけでなく、海外挑戦の機会も必要だと訴えた。昨季は福沢達哉がブラジルリーグのマリンガに挑戦したが、まだまだ例は少ない。大会期間中に他国の監督と話を重ねる中でも、考えは同じだったという。「自国リーグが世界最高峰ならいいが、そうでないのであれば積極的に海外を経験するという方法をとらないといけない」。実現のためには企業の社員であるという壁を乗り越えなければならない選手も出てくる。一筋縄にはいかない。

 清水は現在29歳。東京五輪を目指せる年齢ではあるが、「清水頼み」だけでは厳しいという現実を今大会で突きつけられた。国内での抜本的な改革も必要だとする現場の声は重い。

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