富士見やり切った 大舞台で存在感、部史に名残す

<バレーボール・全日本高校選手権:八王子実践2-1富士見>◇女子3回戦◇6日◇東京体育館

 女子の富士見(静岡)が1-2で昨年凖優勝の八王子実践(東京)に惜敗した。

 第1セットは19-15とリードしながら、サーブレシーブが崩れて8連続失点。セット先取されたが、コンビバレーを立て直して第2セットを奪い返した。フルセットの末に敗れ、8強入りは逃したものの、選手たちは全国屈指の名門校と互角に戦った充実感を漂わせた。チームメートと涙を流した小林未侑(3年)は「自分たちのバレーをした結果で負けた。やり切りました」と言った。八王子実践の貫井直輝監督(45)にも「ここまで競った展開になるとは思わなかった」と言わしめた。この大舞台で、それだけの存在感が富士見にはあった。

 高橋伶奈主将(3年)は1年前、右膝十字靱帯(じんたい)を断裂したエース堀瑞貴主将(京都教育大1年)の代役で出場したが、初戦敗退だった。同じく山本実奈(3年)久保田成(3年)も出場。甲斐健悟監督(33)は「2年かけて準備したようなチーム。昨年、全国で負けた悔しさを知る3年が頑張ってくれた」と涙を流してほめた。

 20年ぶりの初戦突破と16強。部史に名を残すチームをけん引した高橋は「後輩には来年、ここに戻ってきてほしい」とエールを送った。思い切り良いスパイクとブロックが光ったチーム最長身(178センチ)の伊藤麻緒(1年)は「来年もここに出ます」と次期エースの自覚は十分。5年連続出場に強い意欲を示した。【藤中栄二】

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