東北18年ぶり頂点へ快勝発進 エース対策バッチリ
<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):東北2-0清水桜が丘>◇男子2回戦◇6日◇東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ
昨年の高校総体で準優勝に輝いた、男子の東北(宮城)がU19日本代表の山田大貴主将(3年)を擁する清水桜が丘(静岡)に2-0のストレートで勝利し、18年ぶり2度目の優勝に向けて、好発進した。また、不来方(男子、岩手)、古川学園(女子、宮城)が2回戦を突破。男子の山形南、相馬(福島)、女子の山形商、盛岡誠桜(岩手)、秋田北は2回戦で姿を消した。
第2セット、東北のマッチポイント。相手サーブがオーバー、強敵からの1勝に選手は笑顔を見せた。持ち前の高さを生かした攻守で初戦を突破した。
第1セットは、チーム最長身のエース佐藤隆哉主将(3年)にボールを集め、打点の高いスパイクで優位に試合を運んだ。第2セットは複数の選手にボールを散らし相手を幻惑、ブロックの的を絞らせなかった。セッターの小野寺瑛輝(3年)は「チームで一番信頼されているのが隆哉。だから、まずは1回リズムを作りたかった。そこから散らして、他のスパイカーにも、打ちやすい展開を作りたかった」と振り返った。
191センチのU19日本代表、清水桜が丘・山田のプレーを警戒。リベロを除く先発メンバーの平均身長189・6センチと長身の選手で固め、山田のスパイクには常に2、3枚と複数で対応し、プレッシャーをかけ続けた。佐藤隆は「相手は高さがある。それをブロックで守って、触ったボールは必ず取るということを徹底し、自分たちの攻撃につなげた」とエース対策について語った。
昨年の選手権は初戦で松本国際(長野)にストレート負け。昨夏の高校総体決勝でも1-3で敗れた。お互い順調に勝ち進めば、決勝の舞台での再戦が実現する。佐藤隆は「決勝で当たれば、三度目の正直だと思う。明日も大事な試合。チーム力で勝ちきって、日本一まで積み上げていきたい」。頂点を目指す「東北バレー」が会場を熱くする。【相沢孔志】